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目次
1 『スラヴ叙事詩』全20作品(故郷のスラヴ人;ルヤナ島のスヴァントヴィト祭;大ボヘミアにおけるスラヴ的典礼の導入;ブルガリア皇帝シメオン;ボヘミア王プシェミスル・オタカル2世 ほか)
2 スラヴ作品集―祖国モラヴィア(チェコ)での創作(油彩;プラハ市民会館の壁画、天井画;聖ヴィート大聖堂のステンドグラス;ポスター、素描など)
著者等紹介
千足伸行[センゾクノブユキ]
1940年東京生まれ。東京大学文学部卒。TBS(東京放送)を経て、国立西洋美術館に勤務。1970‐72年、西ドイツ(当時)政府給費留学生としてドイツに留学し、ミュンヘン大学で主にドイツ・ルネサンス美術を学ぶ。帰国後、西洋美術館に復帰。1979年より成城大学文芸学部に助教授として勤務、1986年教授となり、2011年同大学を定年退職。現在、同大学名誉教授。専門分野はヨーロッパの近代、とりわけ世紀末を中心とする各国の美術(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mijas
51
スラヴ叙事詩の20作品について、部分絵とともに背景や登場人物の解説が書かれている。人物の多さに圧倒されるが、紛れ込むスパイ、聖地アトス山の巡礼者、なぜかロシア、ブルガリア、セルビアの修道院の模型を持つ人など細部まで興味深い。実在のものと創作のものが織り交ぜられているので、解説を読んで理解できた。岸辺を照らすランタンの灯り、ゴシック建築の窓の光、赤い旗を掲げた緑の木々の葉、空の色…象徴するものの意味を知り、壮大なスラヴ叙事詩の原点を探してみる。プラハの聖ヴィート大聖堂のステンドグラスも掲載されていて嬉しい。2017/04/26
くたくた
32
ミュシャが生涯をかけた大作『スラブ叙事詩』。門外漢には、詳細な解説でスラブ民族の歴史や、ミュシャが何を表現しようとしたのか、何を訴えようとしたのかの丁寧な解説がありがたい。全20枚の大作と、それに連なるスラブ、チェコをモチーフとした作品。祭壇画やステンドグラス。ミュシャのポスター絵画しか見たことのない方(つい先日までの私。(^^ゞ)にぜひ、観てほしい。2026年にプラハにスラブ叙事詩を高級展示する美術館が完成するらしい。いつか実物を見ることができたら!2024/11/10
バニラ風味
24
ミュシャ展で、実物を見た時の感動が蘇りました。サラ・ベルナールのイラストもすてきですが、ミュシャの想いのたけを込めたスラブ作品の数々も、見入ってしまいます。作品の中には、目に見えるものではない、寓意を込めた描写もありますが、その解説や作品のアップがあるので、じっくり見る事ができます。ミュシャが歩んだ道や歴史背景を考えつつ、「新世界」を聞きながら見ると、また良いですね。作品集、装飾デザイン集も見てみたくなりました。2018/12/03
ぜんこう
24
読友さんの感想を見てから図書館に行ったらあったので借りてみました。 スラブ民族やチェコなどスラブ諸国はほとんど私の知らない世界。 この本を読んでからミュシャ展でスラブ叙事詩を観たかった・・・けど、やっぱりちょっと歴史観を共有できないのが悲しい。 関係ないけど、表紙のセルビア皇帝ドゥシャンの前に描かれてるのがスマホ用の自撮り棒に見えてしかたがない(^^;)2017/05/01
あなほりふくろう
17
ミュシャ展行って図録も買ったのに、後日勢い余って購入(苦笑) 印刷精度と解説の情報量はやはり図録の勝利か、だからといって展示会に行けない図録も手に入らないというなら、これは次善として優秀な一冊であろう。特にページレイアウトが秀逸で、ここを観てほしいという部分は見開きいっぱいに大きく拡大印刷して見せるなど、1枚の図画に対し6ページもの紙幅を使って非常にわかりやすいよう示してくれている。この辺に好感を覚えたせいか、ダブって後悔した感はなく、むしろ買って良かったまでありました。2017/03/19