内容説明
興福寺創建1300年記念。興福寺の傑作の仏像の数々を一冊で紹介。
目次
序章 平城遷都と興福寺の建立―新しい都とともに出現した大伽藍
第1章 西金堂の仏たち
第2章 東金堂の仏たち
第3章 北円堂の仏たち
第4章 南円堂の仏たち
第5章 中金堂の仏たち
第6章 旧食堂の仏たち
著者等紹介
金子啓明[カネコヒロアキ]
東京都生まれ。慶應義塾大学修士課程修了。東京国立博物館勤務(彫刻室長・法隆寺宝物室長。企画課長・事業課長・事務部長を経て副館長)。現在、興福寺国宝館館長及び、東京国立博物館特任研究員。専門は日本彫刻史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミナコ@灯れ松明の火
18
興福寺と言えば仏像界の大エース、阿修羅。表紙ももちろん阿修羅くん。けれど、中身は阿修羅くん以外の部分も濃くてよかった!阿修羅くんの大エースっぷりが際立ち過ぎるがゆえに、普段は他の仏像の存在感が霞んでしまうこともあるけれど、一体一体見ていくとどの仏像もすばらしい。写真に向かって祈りたくなってしまう高貴なオーラが充満していた。でもやはり、現地に行って直接仏像にお会いしたいなあ。2011/12/05
こぽぞう☆
17
Amazonに在庫がなく、マーケットプレイスで購入。(いつも古本はブックオフオンラインで買うが、カラー図版の多いものはマーケットプレイス!状態がわかるから)12月に奈良に行くので。まったく知らなかったが、最近、中金堂が再建されたらしい。よく観てこよう。2017/11/01
ラグエル
11
阿修羅像以外の見所満載。レベル高い。二歳の息子に絵本代わりに見せるためだけに借りてきた。けど思わず見入っていました。「オニさん、オニさん」と子どもも楽しそうですが、適当に相槌うちながら。2011/08/23
rapo
4
運慶展で観た仏像をより詳しく知ることができた。興福寺といえば阿修羅像が有名だが、鎌倉時代の力強い仏像が多数あり、歴史的意義も深い。無著・世親立像は圧倒的な存在感で言葉を失ってしまう。天燈鬼・龍燈鬼立像は筋肉モリモリで表情やポーズはとてもユーモラスだ。実際に興福寺で観たら迫力も存在感も違うのだろうな。2018/01/08
misui
4
藤原鎌足・不比等に始まる藤原氏ゆかりの寺院。面白いくらいに(面白くないが)よく燃えていて不憫だ…。有名な阿修羅を含む八部衆、十大弟子、四天王、十二神将といった群像が多い。源平合戦の際の焼き討ちの復興によって慶派仏師の活躍の場になったとのことで、鎌倉彫刻が非常に充実している。天燈鬼・龍燈鬼、金剛力士、十二神将の決まりに決まった見得の切り方に痺れる。特に十二神将は元々決まった型がなく、ポーズは仏師の創意によるらしい。めちゃくちゃかっこいい。2017/02/12