内容説明
アラビアの街から砂漠を越え、大洋を渡って広がったイスラーム千四百年の歴史のなかではぐくまれた、時に繊細で、時に大胆な建築、美術品の数々。かつては『アラビアン・ナイト』の幻想的なイメージでしか認識されていなかったイスラーム美術は、日本におけるコレクションの拡大と海外所蔵作品展の開催、交通手段やインターネットの発達に伴い、今では身近になりつつある。どこまでも伸びる不思議な草の蔓、緻密な図形美、神の言葉を伝えるアラビア文字で満たされ、どこか懐かしい動物と人物の姿にも出会えるイスラーム美術の世界へようこそ。
目次
第1章 建築―緻密な装飾と構造が魅了する美の空間へ(イスラーム建築の特徴を知る;岩のドーム―ビザンティンの影響を残す、最古の宗教建築;モスクの始まり―ムハンマドの住居兼礼拝所が起源 ほか)
第2章 写本芸術―職人の精魂が宿る書画と装丁の世界(イスラーム写本の特徴を知る;アラビア書道の誕生―厳密な規範にもとづく書体で神の言葉を表す;初期のコーラン写本―美しい見栄えと読みやすさを求めて発展 ほか)
第3章 工芸―儀礼具や日用品を彩る多様な意匠(イスラーム工芸の特徴を知る;陶器・発達の歴史―中国磁器を手本にイスラーム独自の技法へ;ラスター彩陶器―手の込んだ工程を経て放たれる輝き ほか)
著者等紹介
桝屋友子[マスヤトモコ]
長崎市出身。東京大学大学院人文科学研究科美術史学専門課程(当時)修士課程修了、ニューヨーク大学大学院美術研究所博士号取得。1992~94年メトロポリタン美術館イスラーム美術部ハゴップ・ケヴォルキアン学芸研究員、1997年国立民族学博物館助手、1999年東京大学東洋文化研究所西アジア部門助教授を経て、2007年より東京大学東洋文化研究所教授。イスラーム美術史学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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