目次
Prologue “神の言葉を種まく人”にぼくはなりたい
1 画家への「改宗」
2 光の世界への入り口パリ
3 日本の夢、あるいは芸術家のユートピアアルル
4 神か自然か―壮絶な葛藤の軌跡サン・レミ
5 オーヴェール・シュル・オワーズから終わらない終章へ
著者等紹介
圀府寺司[コウデラツカサ]
1957年、大阪府生まれ。大阪大学文学部(西洋美術史専攻)卒業。1981~88年、アムステルダム大学美術史研究所に留学し、文学博士を収得。オランダ・エラスムス財団よりエラスムス研究賞を受賞。広島大学総合科学部助教授を経て、大阪大学文学研究科(美術史)教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
初美マリン
128
たゆたえども沈まずを読みすごーく分かりやすく読めました。ふといつからゴッホは皆に知られるようになったのかしら2020/10/15
ナイスネイチャ
120
図書館本。ゴッホは33歳ぐらいまで明るい色彩で描いていて、それから浮世絵に出会い、自画像を描き最後は苦悩する魂の叫びみたいな描写になった過程が見れた。2019/10/13
れみ
101
ゴッホの生涯を追いながら作品を紹介する本。昔、通ってた小学校の階段の踊り場にゴッホの「ひまわり」が飾られてた。もちろん本物ではないけど、思えばそれが私のゴッホとの出会いだった。子ども心になんだか恐ろしい絵と思っていた記憶があって、その感じは「星月夜」を見たときの感覚にちょっと似てる気がする。ゴッホが思うような理想を実現することは難しかっただろうけど、とはいえ悲劇的な結果になったのは悲しくてやるせないし、ゴッホの誘いに応じたゴーガンのものすごいリアリストぶりにびっくりする。2017/11/05
財布にジャック
67
過去にゴッホの作品や生涯について書いた本は何冊も手に取りましたが、この本はゴッホ初心者には親切で読みやすい本だと感じました。ゴッホが日本びいきだったことは、日本人の一人として物凄く嬉しいし、親近感も湧きます。しかし、ゴッホの生涯を追っていくと、いつも泣きそうになってしまうんです。それでもこの本では、ゴッホのお墓の隣に、ゴッホを支え続けた弟のテオのお墓が並べられている写真が載っているのですが、それを見てちょっと慰められました。いつかお墓参りに行けると良いなぁ。2011/03/10
みほ (o^-^o)
53
先日行った美術館で購入。私の大好きな「夜のカフェテラス」や、MoMaでみた「星月夜」、オルセーでみた「オーヴェールの教会」も載っていて、ワクワクです(*^^*)ファンゴッホの貧しく苦しい人生と、子供じみたユートピアへの夢、そして日本への憧れを辿る解説書。恋も仕事も失敗だらけのダメダメな男だったのね。生涯で一枚しか絵は売れなかったそうです(涙)アルルでの幸せがもっと長く続いて欲しかったな。僅か10年足らずの画家人生なんて哀しすぎる。かつてごみの様に扱われた貴方の作品、今はマネーゲームの投機対象です。2015/09/27