蛇の宇宙誌―蛇をめぐる民俗自然誌

蛇の宇宙誌―蛇をめぐる民俗自然誌

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784808705756
  • NDC分類 387
  • Cコード C0039

内容説明

蛇に対して我々が抱くアンビヴァレンス―畏敬と憎悪、混沌と秩序、死と再生、そして神聖にして邪悪なもの。人は蛇になにを仮託してきたのか。

目次

はじめに 蛇をめぐる民俗自然誌について
第1章 日常生活のなかの蛇―日本人のみた蛇
第2章 大王と大地の主の蛇―古代日本の蛇信仰からの流れ
第3章 天の蛇の虹の橋―日本の「虹の蛇」から世界諸民族へ
第4章 栗花落左衛門の蛇性―日本の水神としての蛇神仰
第5章 蛇をたたえる人々―日本の蛇飼育習俗からの展望
第6章 3枚の蛇の葉―日本の落語から古代ギリシアまで
第7章 蛇をつかう法術―日本の神判の伝統
第8章 蛇除け節供―日本の歳時習俗の形成
第9章 『白蛇伝』と蛇をめぐる民俗―中国
第10章 インド・東南アジアのナーガ
第11章 イブをだました蛇―西アジアからヨーロッパへ
第12章 畏敬と追放―ヨーロッパの蛇

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

41
「蛇」にまつわる古今東西の神話、民間伝承、風習、伝説、呪いや医療、迷信も含め人間と蛇の古くからの関係をたっぷりと。本朝は当然、ユーラシアにまたがる各文明、文化圏、エジプトなど、広く、遍く蒐集している。脱皮を繰り返すことで不老不死、形状から五穀豊穣、毒を持つことから忌み嫌われ、水、稲妻、恵みや強大なエネルギーの象徴として、自然神の一つとして崇め恐れられた。共著ということもあり、まとまりもなく、まとめもないのが玉に瑕だが、エピソードが豊富な分、時間や空間を超えて人間の考えることの共通性に面白さを感じる。2015/10/03

miroku

13
混沌たる蛇。太極たる蛇。豊穣と再を司る蛇。破滅をもたらす蛇。死と再生を掌に、永遠を旅する蛇。螺旋は巡り巡りて果つることなし。・・・蛇とは何か? 興味は尽きない。2012/05/10

やいっち

5
「蛇に対して我々が抱くアンビヴァレンス―畏敬と憎悪、混沌と秩序、死と再生、そして神聖にして邪悪なもの。人は蛇になにを仮託してきたのか」といった本。小生が読んだ蛇絡みの本の中の白眉。…といっても、91年刊のこの本以降、蛇絡みの本格的な本は物色していない。西洋では(キリスト教以降は特に)悪魔の化身、東洋(日本)では守り神、地の神、地の象徴的存在。とぐろを巻くことに宇宙のシンボルを読み取ってしまう…。

蘇芳

4
徹頭徹尾、あとがきも省いて蛇にかんしての言い伝えや神話をひたすら集めた本。作者複数、たぶんこれ一冊では収まってない気がする。豊穣の神、水の神として動物で唯一それ自体を信仰しているという話が新鮮でした。2013/09/10

ゆう

3
労作。内容が充実しているし、参考文献案内も使いやすそう。もっと評価されるべき2013/03/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/370400
  • ご注意事項

最近チェックした商品