出版社内容情報
自閉症の兄・貫太と妹・楓。2人は今、企業や行政とコラボレーションもするアーティストとして活躍しています。そんな2人を育てる母・満喜子さんが2人の作品を紹介しながらつづったエッセイ。
たくさんの人が登場し、その人たちがみんな幸せそうに笑っている――そんな絵を描く少年がいます。金沢市に住む15歳の輪島貫太さんです。
妹の楓さんも、見る人の気分を明るくする、色とりどりの切り絵を作ります。
2人の作品は、公共のイベントや施設など、いろいろなところで使われ始めています。
2人は幼いころ自閉症の診断を受けました。自閉症には、自分の気持ちをうまく伝えることや、他人の言葉の意味を理解するのが苦手という特徴があります。母親の満貴子さんは戸惑いながらも、2人の行動や態度を特性ととらえて向き合い、その中にある個性を伸ばす「個育て」をしてきました。
「この世界は楽しく、人はみな、たった1人のかけがえない存在」2人の作品と存在は、そう私たちに伝えてくれるかのようです。
この本は、そんな2人の作品と、その芽を伸ばそうと奮闘している母親の「個育て」の軌跡です。
アーティストKANTAとKAEDEの作品もふんだんに収録、アートブックとしても楽しめます。
内容説明
たくさんの人が登場し、その人たちが幸せそうに笑っている―。そんな絵を描く少年がいます。金沢市に住む15歳の輪島貫太さんです。2歳離れた妹の楓さんも、見る人の気分を明るくする、色とりどりの切り絵を作ります。2人は幼いころ自閉症の診断を受けました。この本は、そんな2人のありのままと、戸惑いながらも2人の個性の芽を伸ばしてきた母・満貴子さんの「個育て」の記録です。
目次
はじめに 「個育て」のすすめ凹(短所)を責めず凸(長所)を伸ばそう!
第1章 貫太・楓の誕生と自閉症の診断(クールな子?おとなしく「親孝行」だった赤ちゃん時代;療育と焦り―不安で私の心身は追い詰められた…;閉ざした心を開く―悩んでいるのは自分だけじゃなかった! ほか)
第2章 アーティスト「KANTA&KAEDE」へ(小学校入学とギャップ―「違い」鮮明にする教育現場;ものづくりの始まり―2人の魅力を伝えたい!;重なる出会い―SNS発信スタート、人の縁もつながる ほか)
第3章 夢に向かって(進学の先を考える―「アーティスト・貫太」になる;企業とのコラボ続々―オニツカタイガーと中日新聞;自閉症を「強み」に―多感な時期を迎えて ほか)
おわりに 神様のギフト 才能は支えあってこそ育つ
著者等紹介
輪島貫太[ワジマカンタ]
2006年、金沢市生まれ。軽度知的障がいを伴う自閉症。同市の小・中学校(特別支援学級)を卒業し、現在通信制高等学校1年生。10歳の時に天才バカボンのアニメワンシーンが気に入って人がたくさん集まった集合絵を描くようになる。人とお話しするのが大好きな気の優しい男の子
輪島楓[ワジマカエデ]
2008年、金沢市生まれ。中度知的障がいを伴う自閉症。同市の小学校(特別支援学級)を卒業し、現在中学校(特別支援学級)2年生。魔法や変身アイテムが出てくる絵本が大好きで、8歳のころ、折り紙で物語に出てくるアイテムを切り出すようになる。天真爛漫で陽気な女の子
輪島満貴子[ワジママキコ]
1980年、富山市生まれ。長男貫太、長女楓の2人の子を持つ母。子どもたちが日々作り出す作品を「何か生かすことはできないかな」と思い、2016年から独学でものづくりを始める。思い立ったらなんでもやってみたい性格。最近は米粉パン作りにもハマっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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