内容説明
開戦80年、未来への警鐘。日本近現代史の語り部が保阪正康、田口ランディ、古川隆久、中西進と紡いだ平和への願い。新聞紙上で掲載された色褪せない、珠玉の7対談を収録!大事なことはすべて、昭和史に書いてある。
目次
開戦80年、いま刻みたい言葉(瀬口晴義)
あの戦争から何を学ぶのか~半藤一利さんの遺言(保阪正康)
盟友対談 半藤一利with保阪正康
論客対談 半藤一利with田口ランディ・古川隆久・中西進
二つの出版社(半藤未利子)
半藤さんの言葉を受け継ぐ(大場司)
著者等紹介
半藤一利[ハンドウカズトシ]
1930年、東京・向島生まれ。東京大文学部卒業後、文藝春秋社入社。松本清張、司馬遼太郎らの担当編集者を務める。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役などをへて作家。「歴史探偵」を名乗り、主に近現代史に関する著作を発表。著書に『漱石先生ぞな、もし』(正続、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(山本七平賞)=すべて文春文庫=など多数。『昭和史1926‐1945』『昭和史 戦後篇1945‐1989』(ともに平凡社ライブラリー)で毎日出版文化賞特別賞受賞。二〇二一年一月死去
保阪正康[ホサカマサヤス]
1939年、札幌市生まれ。ノンフィクション作家として、太平洋戦争を指導した将官から兵士まで四千人以上の戦争経験者を取材。「昭和史講座」を中心とする昭和史研究で菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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るるぴん
5
半藤さんは直接戦争体験があり、激しい爆撃を生き延びた人。戦争の悲惨さを体験し、日本はなぜ戦争に突き進んだのかを綿密に取材し、世界史を意識した客観的な目線で昭和史を記してきた。以前、急進的な左派からは「保守半藤(反動)」と揶揄され、近年はネトウヨから「反日」といった非難を浴びたそう。本人の立ち位置は何も変わっていないのに。同じく、ノンフィクション作家として太平洋戦争、昭和史を研究してきた保阪正康さんとの対談。戦争体験者の言論人が減っていく中、なかなか貴重な一冊だと思う。2022/03/05
元気伊勢子
4
戦争を起こさないためにどうするか考えていかないとと思う。2023/12/14
mike_sugino
4
図書館で借りて読了。半藤氏の本は「日本のいちばん長い日」以来、久々。実は先に「昭和史」を読んでいたのだが、図書館の予約がスムーズでこちらから。内容は東京新聞に掲載されたインタビューや対談をまとめたもので、取材した記者のコラムなどもあり、半藤氏を立体的に捉えることができたかな。「昭和史」と重なる部分もあったけど、特に対談は相手により内容が多彩で楽しめた。2022/02/04
冬薔薇
2
何度でも半藤さんの、戦争の原因と回避法。「歴史的教訓は全て昭和史に書かれてある」「戦争は政治、外交の失敗」。繰り返したくない歴史。2025/07/07
小僧武士
2
『海軍の正しい戦史は全百冊。東郷平八郎がロシアのバルチック艦隊を迎え撃つときに右手を挙げたとか、微動だにしなかったとか、秋山真之の作戦通りにバルチック艦隊が来たというのは大うそでした。』『明治百年の首相は佐藤栄作氏。安倍首相の大叔父です。明治百五十年は安倍首相です。ともに山口県(長州)選出。今から百年後の歴史家には、百五十年たっても薩長政府が影響力を持っていたと書かれますよ。』『太平洋戦争は官軍が始めて賊軍が止めた。これは明治百五十年の裏側にある一つの事実なんですよ。』2022/02/03




