内容説明
最近の固体の科学と技術の進歩はめざましい。1980年代以降を眺めても、準結晶、高温超伝導酸化物、フラーレン、カーボンナノチューブ、有機強磁性体など新しい構造や性質をもった物質がつぎつぎと見つかり、ペロブスカイト型酸化物の超巨大磁気抵抗、二ホウ化マグネシウムの超伝導など、新しい性質の発見も相ついでいる。窒化ガリウム系短波長発光ダイオードと半導体レーザーの発明といった応用面での発展も特筆に価するものがある。このような固体の科学と技術の進歩を考慮して、化学の立場から固体の構造、反応、物性をまとめたものが本書である。
目次
序章 固体化学の領域
1章 化学結合と結晶構造
2章 固体状態の熱力学
3章 固体の反応と合成
4章 格子振動と熱的・弾性的性質
5章 電子構造と電気伝導
6章 誘電体と磁性体
7章 超伝導
8章 光と固体
著者等紹介
田中勝久[タナカカツヒサ]
1961年大阪府に生まれる。1984年京都大学工学部卒。現、京都大学大学院工学研究科教授。専攻は無機材料科学。工学博士
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