出版社内容情報
南アフリカとの貿易世界一と言われる日本人は世界一アフリカを見ない、知らない、考えない人々である。アフリカ文学とのかかわりを生涯の業とした著者が数々の文学者と作品とのふれあいを通じて、日本人に問いかけるアフリカ文学の精髄を紹介する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MIRACLE
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新聞、雑誌、大学の紀要に発表したアフリカ文学にかんする論説を収録した本。本書は1989年の刊行で、1971年から88年にかけての文章を約60編収録している。プロローグ、ジオンゴ論、アフリカ文学(作家、南ア、出版事情、作家論)、書評その他、アフリカ文学の構図、エピローグという構成になっている。第四部に収録の「アフリカ文学思潮史」は70年台はじめまでのアフリカ文学の流れを追うことができて、有用。第二部の作家論ではアフリカ人作家の代表作の一部を読むことができる。しかし統一を欠いているのが本書の欠点だ。2012/08/06