出版社内容情報
2006年8月に死去したナギーブ・マフフーズはアラブ世界唯一のノーベル文学賞受賞者として知られているが、この「テロの時代」にイスラム社会で文学者であることをつきつめた思想家であり、発言者でもあった。マフフーズの思想と文学、行動と軌跡を探る好著。
内容説明
アラブ世界唯一のノーベル文学賞受賞者が82歳で暗殺未遂に遭う。イスラム的知性のあり方を一世紀にわたるひとりの文学者の歩みの中に追求する。
目次
第1章 ナギーブ・マフフーズ、その足跡(「カイロっ子」マフフーズの誕生;小説家マフフーズの足跡)
第2章 科学という宗教(エジプト・ナショナリズムと「国民文学」;社会主義と科学的精神―生涯の師との出会い ほか)
第3章 模索と迷路 「哲学的作品」(科学者は神を殺したのか?;迷走する知識人たち ほか)
第4章 「社会主義的スーフィズム」(下町のユートピア―『ハラーフィーシュの詩』;社会主義からスーフィズムへ)
著者等紹介
八木久美子[ヤギクミコ]
東京外国語大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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