内容説明
千年の時を超えて読み継がれる「源氏物語」。この物語のそこかしこには日本の古典音楽「雅楽」が隠し絵のごとく散りばめられている。作者・紫式部は、この歌舞に何を託したのか?雅楽を知ると見えてくる「源氏物語」の新たな世界。
目次
第1章 源氏物語と雅楽(舞楽「青海波」この世のものとは思えぬ二人舞―「紅葉賀」の帖;舞楽「春鴬囀」常の恨みも忘れさせる源氏の舞振り―「花宴」の帖;舞楽「柳花苑」頭中将、会心の舞を披露する―「花宴」の帖 ほか)
第2章 雅楽物語(クニで異なる「雅楽」の意味―雅楽の歴史1;大陸各地の音楽が伝来―雅楽の歴史2;“日本の雅楽”の誕生―雅楽の歴史3 ほか)
第3章 雅楽部物語(最高の演奏をお供えしたい!―天理大学雅楽部の始まり;転機となった定期公演の実施;“異種共演”はおもしろい1―西洋音楽とのピッチの違い ほか)
著者等紹介
佐藤浩司[サトウコウジ]
1946年、北海道生まれ。70年、天理大学文学部宗教学科卒業。72年、天理教校本科卒業。天理大学教授。同大学おやさと研究所主任。大学在学中は雅楽部に所属、奉職後もその指導に携わり顧問を務める。廃絶曲の試作復元をはじめ、同部のユニークな活動を企画立案し、学生たちとともに、その実現に試行錯誤を重ねる。「源氏物語千年紀」(2008年)の際には、「源氏物語と雅楽」について各地で講演。そのほか、雅楽に関する出版物の監修・執筆などにも多数携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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maekoo
1
物語の中で雅楽は幾度となく様々な節目で雅やかに現れます 催馬楽や青海波と聞いてもピンとこない方も多いかと思いますがこの本にはDVDも付いており曲を愉しめます 又雅楽とは何かを管弦・舞楽・謡物で判りやすく解説しており笙や篳篥等の楽器の紹介や演奏の方法まで紹介しています 面白いのが物語で出て来る雅楽の場面について式部が紹介すると言う内容になっており可愛い絵とともに大変楽しめる内容になっています 全国でも珍しい天理大学雅楽部の歴史や苦労話も大変面白く源氏物語への造詣を深める上で大変良い文献で強くお勧めします!2019/06/27
aoko
0
「源氏物語」にでてくる雅楽や、雅楽の楽器の解説。写真もいっぱいあり、DVDもついてて楽しめた。2014/02/19