目次
第1部 歴史的枠組み(何が賭けられていたか;直接の諸要因;社会的諸勢力;資源;戦略;兵器;兵站;科学と行政;イデオロギー)
第2部 諸事件と諸結果(ヨーロッパにおける先制攻撃;戦闘の世界的展開―ソ連侵攻と真珠湾;クライマックスに向かって;決定的転換点―スターリングラードとミッドウェイ;消耗戦;最終攻撃―ノルマンディーから広島・長崎へ;結果;余波―終戦から冷戦へ;遺産)
補論 歴史家論争によせて―第三帝国の起源と本質、その先例なき再発可能性
著者等紹介
マンデル,エルネスト[マンデル,エルネスト] [Mandel,Ernest]
1923~1995。マルクス主義経済学者。第四インターナショナル統一書記局派の指導者。ラディカルなマルクス主義者として知られ、多数の著作は各国で翻訳されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sakesage
2
膨大な文献(英、独、露など)と興味深いデータをちりばめた著作だった。特にクラウゼヴィッツの戦争定義を深化させて「戦争とは、軍事的・政治的関係を新たな産業的、金融的力関係に合致する調整・適応メカニズムである」とする。日独伊が、連合国との決戦を早期に集結させねばならなかった事が分る。また、ユーゴスラビアでは、ナチスとの抵抗がユーゴの戦後を決定づけたように、むしろ戦争(暴力)によって一時的な掃討で民衆が納得するはずもなく、その後の社会を規定していると言えないだろうか。家永三郎著『太平洋戦争』も併せて。2025/01/31