草笛―野の楽器をたのしむ

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  • サイズ B6判/ページ数 195p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784806723493
  • NDC分類 781.9
  • Cコード C0040

出版社内容情報

子どもたちに伝えたい自然とのふれあい。こんな身近に、こんなに楽しい楽器がありました。
日本中から集められた草笛の中から、四季折々に楽しめるものを選び、鳴らし方のちょっとしたコツをできるだけやさしく解説しました。
庭先で、散歩道で、ハイキングで、郷愁の音色を楽しんでみてください。

【書評再録】
●毎日新聞評=ハイキングなどに持っていくと一味違った家族の触れ合いが楽しめる。
●毎日新聞「向こう三軒」欄・男性75歳(1993年5月11日)=草笛吹き方に福音書。これから草笛を始めようとする人、さらに上達しようとする人のために練習方法がよく書いてあります。
●アウトドア評=よりすぐった日本の草笛を、作り方から鳴らし方のコツまでやさしく解説。
●子どもと読書評=草笛事典といってもいい位、たくさんの草笛情報がつまっている。豊富な経験を基に書かれているので、作り方や鳴らし方の説明がていねいでわかりやすい。ケガやかぶれを起こしやすい植物を紹介するなどの点も親切。

【内容紹介】本書「はじめに」より
 娘をつれて散歩にいったときのことです。原っぱでクローバーの笛を吹いていると、いつのまにか数人の女の子がわたしたちを取りかこんでいました。葉っぱで曲を吹くことがおもしろかったらしく、教えてほしい、といいます。もちろんよろこんで教えてあげました。一時間ほどの練習でみんな音がでるようになり、たどたどしく曲が吹けるようになった子もいました。すばらしく熱心な野の教え子たちは、サヨナラしたあともピーピーと音をだしながら帰っていきました。
 日本は南北にながいので、じつに豊富な草笛の種類があります。草笛の材料にする植物の多様さもさることながら、それらの中には、私たちもあっと驚くようなユニークな鳴らし方をするものもたくさんあります。きっとこれらは、ずっと昔から私たち日本人と自然とのつきあいの中で、育まれてきた文化の一つといえるでしょう。ところが、このかけがえのない野の財産が、子どもたちの中から消え去ろうとしています。大人たちの昔の体験も、近年の機械文明の中に遠い思い出として埋没しようとしています。これはとても残念なことです。
 でもうれしいことに、このような素朴な遊びを見直そう、という人たちもあらわれてきました。自然と接するときに、草笛は最適な材料の一つだからなのです。小学校の授業、野外活動、自然教室などで積極的につかってみよう、とこころみる例がしだいにふえてきました。ところが、
「草笛を教えたいけれども、吹きかたがわからない」
「どんな葉を使えばいいのかわからない」
 そんな悩みも最近よく耳にします。草笛の技術がとぎれてしまっていて、いっしょに楽しもうと思っても困ってしまうのでしょう。
 この本では、日本中からあつめた草笛の中から、四季おりおりの基本的なものを集めてあります。そして、その鳴らし方をできるだけやさしく解説してみました。また、私たち日本人と草笛がどのようにかかわってきたかを、かんたんにまとめてあります。それに加えて、今まで一度も草笛を吹いたことのない人のために、曲を演奏できるものをわかりやすく紹介しました。子どもたちも大人も、野にでて、いっしょに草笛を吹いてみましょう。そうすれば、その楽しさ、すばらしさが、きっとわかっていただけることと思います。

【主要目次】
▲▲第1章・実践草笛教室
  ▲草笛を吹く前に=なんでも使ってみよう/花瓶の活用/注意すること
  ▲柴笛教室=柴笛とは/どんな葉を使うか/音のだしかた/音階のつけかた/中級者のために/上級者のために/高度な遊び
  ▲稲舟笛入門=稲舟笛とは/どんな葉を使うか/音のだしかた/音階のつけかた/中級から上級へ(人さし指の妙)/高度な遊び
  ▲木の実笛に挑戦=つくってみよう/吹いてみよう/即興演奏の楽しみ/高度な技術
  ▲カラスノエンドウ笛で一曲=吹きかた/ちょっとシャレた演奏
▲▲第2章・四季の草笛
  ▲春の野に緑をもとめて=フキノトウ笛/カンゾウ笛/タンポポ笛/スズメノテッポウ笛/イタドリの笛/カンゾウの折り葉笛/ヤナギ笛/カンゾウのたて笛
  ▲初夏の野は草笛の宝庫=カラスノエンドウ笛/麦笛(ムギワラブエ)/たたみ葉笛/ミョウガ笛/ヤマブキの茎笛
  ▲夏の野にひびく草笛=ススキの葉鞘笛/ニラ笛/サルグツワ笛/モモの実の縄文笛/アシ笛/マルバダケブキ笛/アヤメの実笛/アオキのスライドパイプ
  ▲草笛は秋の実りの音=カラスウリ笛/ヒョン笛/イタドリのパンパイプ/木の実笛/クルミの皮笛/ヒョウヒョウ栗
  ▲枯れ野にさがす笛の音=カモジグサの葉笛/ウツギ笛/クチナシの実笛/枯れススキ(アシ)の笛/ホウの芽笛/桐の膜笛/サザンカの花笛/ハランの葉笛
  ▲四季を通じて草笛を=柴笛/葉巻き笛/ダケカンバの樹皮の笛/根菜笛
▲▲第3章・草笛の世界
  ▲草笛ってなに?=木の葉で吹いても草笛/野の音、草笛/りっぱな楽器です/草笛の宝庫日本/音域調べ
  ▲草笛の歴史=石器時代人は草笛を吹いたか/縄文時代と草笛/弥生時代から古墳時代へ/奈良・平安時代と草笛/鎌倉・室町・江戸時代
  ▲日本人の心と草笛=短歌・俳句と草笛/詩と草笛/小説・随筆・紀行文など
▲▲第4章・草笛名人録
  草笛名人録(草笛禅師[故横山祖道氏]
  目をとじて賢治を吹く[後藤昌次郎氏]
  舞いと柴笛[竹丸清憲氏]
  含み柴笛でショパンを[佐藤昭氏]
  全国草笛行脚[加茂光廣氏]
  草笛の丘で草笛を[福島正辰氏]
  天吹と柴笛[横須博文氏、美島行登志氏]
  家族で草笛[高橋康男氏]
  逆さ柴笛[玉利久雄氏]
  童謡の名人[河津哲也氏]

内容説明

野に出よう。そして、目の前にある葉っぱで草笛をたのしもう。四季おりおりにたのしめる草の葉や木の実を選び、鳴らし方のちょっとしたコツをやさしく解説した。

目次

1 実践草笛教室
2 四季の草笛
3 草笛の世界
4 草笛名人録

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