枯木ワンダーランド―枯死木がつなぐ虫・菌・動物と森林生態系

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枯木ワンダーランド―枯死木がつなぐ虫・菌・動物と森林生態系

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  • サイズ 46判/ページ数 364p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784806716532
  • NDC分類 653.27
  • Cコード C0045

出版社内容情報

微生物による木材分解メカニズム、菌糸体の意思決定能力、
森の枯木不足が生態系に及ぼす影響、枯木が炭素貯留に役立つ仕組みまで。
日本全国のアカマツ林を巡り歩いたり、リスの食べ残しを舐めてみたり、
探究心旺盛な研究者が身近な枯木の自然誌を解き明かす!

枯れて命を終えた樹木は、それで「終わり」ではない。
樹皮の表面や幹の中で動物や昆虫を養い、菌類に分解されたのちは土に還るまでの間も炭素を貯留するなど、森林生態系や地球全体に関わる重要な働きを持っている。
本書は、これまで注目されてこなかった枯木を起点に広がるニッチな世界を、動物・植物・菌類・土壌・地球環境といったさまざまな視点から描いた、森の見方が変わる一冊だ。

著者は東北大学大学院農学研究科助教で、専門は森林生態学、微生物生態学、生物多様性生態学。
小学生の頃からコケと変形菌に興味を持ち、長じては大学構内の森で変形菌を探したり、標本を布団乾燥機で乾燥させたり、世界中の研究者に声をかけて6カ国での共同研究を行なったりとバイタリティに溢れた人物で、軽快な語り口で読者を知られざる枯木の世界に誘う。

内容説明

枯木を利用する生き物たちの暮らしから、微生物による木材分解のメカニズム、菌糸体の意思決定能力、林業や森林整備による枯木不足が生態系に及ぼす影響、倒木更新と菌類の関係、枯木の存在が炭素貯留に役立つ仕組みまで。身近な枯木の知られざる自然誌を解き明かす。

目次

1 枯木ホテルの住人たち(コケ―エメラルドシティ;変形菌―森の宝石;キノコ―記憶し決断するネットワーク;腐生ラン―菌を食う植物;動物たち―庭の丸太実験;まだ出会っていない生き物たち―環境DNAで“見える化”)
2 枯木が世界を救う(木が「腐る」―お菓子の家で考える;森が消える―樹木の大量枯死;枯木が消える―喪失を取り戻せるか;枯木の恩恵―生態系サービス;次世代の森へ―倒木更新)

著者等紹介

深澤遊[フカサワユウ]
1979年、山梨県生まれ。信州大学農学部卒業、京都大学大学院農学研究科修了。博士(農学)。日本学術振興会特別研究員(京都大学)、森林組合職員(和歌山県)、財団法人トトロのふるさと財団職員(埼玉県)を経て、東北大学大学院農学研究科助教。東北の森に住みつつ、枯木を訪ねて世界中の森をめぐる。International Mycological Association Keisuke Tubaki Medal、日本生態学会宮地賞、日本菌学会奨励賞、日本森林学会奨励賞などを受賞。2021年、独創的な研究に挑戦する若手研究者「東北大学プロミネントリサーチフェロー」に選出される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マリリン

42
まさに枯木ワンダーランド!  各章のタイトルに惹かれフィールドノートに惹かれ...図書館本だが再読必須。コケ・様々な菌類・キノコ・虫や動物たちがひしめき合い静かに大地を育む自然の営みは、ただただ感嘆。森林火災が与える意外な影響。キャンプの炭の放置問題。人工林は枯木が残らない。枯木に依存している生物たち。誰もが受けている生態系サービス。神社合祀は、貴重な生物が減少するとして反対運動した南方熊楠。昆虫群集のバランス整えることと害虫の発生の関係。東大北海道演習林や、神奈川県にある生命の星地球博物館に興味あり。2023/12/17

ばんだねいっぺい

26
大好きなタイプの本。荘子は、枯れ木をさして「無用の用」を説いたというが、やっぱり、枯れ木は、有用だった。菌糸ハイウェイのかっこよさには、度肝抜かれたし、AM菌とECM菌による見えざる境界にもはっとした。庭木を観察したが、心材は、たしかにそうだった。炭素流通を考えた木材加工処理をしなければならない。2024/07/15

びぃごろ

9
小学生時代はコケ少年。その後、粘菌・キノコと着々とその道を進み、現在はそれらが網羅されている枯木の研究をしている著者。枯木に集まる生物の多様性と相互作用、生態系の中での役割が語られている。炭素貯留にも重要な働きをしている枯木が、再生可能エネルギーの単なる燃料としてしか認識されない風潮に危惧を抱く。森林だけでなく「枯木」からも多くの恩恵を受けていることをこの本で知るのだ。樹木の大量枯死が起こったとき枯木の伐採、搬出でキレイに片付けられると、枯木依存の生物が脅かされ、森林自体の回復が遅れることもあると。2023/10/26

erico

2
枯木に集まるものたちについてキノコくらいしか知らなかったけど、奥の深い世界でした。 枯木を放置することが二酸化炭素の固定に役立っているとか、立ち枯れしている木も生態系の保全には必要など、知らないことばかり。 枯木は除去した方がいいと思ってましたが、大きな間違いでした。 バイオマスが温暖化防止に役立たないことはもっと広く知らせないと、大変。 用語が頭に入らなくて読むのが大変でしたが、もっと多くの人に読まれることを願います。2023/11/25

Sosseki

2
余りに整備された「きれい」過ぎる公園には違和感があるが、立ち枯れたような樹、朽ちたた樹に生物多様性や二酸化炭素の固定化に大きく貢献しているということだ。 研究者は地道で根気強く、ちょっと変わってる(^^;2023/09/08

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