出版社内容情報
人間は、人跡未踏の大自然に身をおいたときに、
どのような行動をとるのか。
氷壁とフィヨルドの海岸に囲まれたグリーンランドで、
地質学者は、何を見、何を感じたのか。
地球科学とネイチャーライティングを合体させて、
最高のノンフィクションとたたえられたジョンバロウズ賞受賞
内容説明
氷壁とフィヨルド、夏の一瞬、咲きほこる花々―人の気配が全くない極限の地で、地質学者をとらえて離さない「野性」とは。地球科学とネイチャーライティングを最高の形で融合させた、ジョン・バロウズ賞受賞作。
目次
はじめに 人跡未踏の極限の大地“ウィルダネス”を経験するということ
序章 人間として科学者として大自然の中で理解できること、できないこと
第1章 再発見
第2章 統合
第3章 発現
おわりに―ウィルダネスを共有することの意味
著者等紹介
グラスリー,ウィリアム[グラスリー,ウィリアム] [Glassley,William E.]
カリフォルニア大学デービス校の地質学者、デンマークのオーフス大学の名誉研究員で、大陸の進化とそのエネルギー源となるプロセスを研究している。70以上の研究論文のほか、地熱エネルギーに関する教科書の著者でもある。ニューメキシコ州サンタフェ在住
小坂恵理[コサカエリ]
翻訳家。慶應義塾大学文学部英米文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tetsubun1000mg
10
アイスランドはTV番組で紹介される機会もあるが、グリーンランドでしかも地質の調査とマニアックだが今まで読んだことが無いタイプの本。 人類未踏の極限の大地という見開きに惹かれるのだが、写真は冒頭と真ん中の白黒画像が2枚のみ。 しかし学者とは思えない丁寧な文章で、極寒の荒野を3人の地質学者がどのように調査してどのように感じたかを描いてるのだが大変リアル。 地質のことばかりではなく、白夜をさまよったり苔を調べて口にしたり、ライチョウやハヤブサとの出会い、アザラシを狩って食したりと幅広くて興味深く読んだ。 2022/09/04
Kaname Funakoshi
2
グリーンランドの地質調査。グリーンランドで9億年より前の大陸の衝突の痕跡を確認しようとし、30億年前の岩石があることを確認したという話。地球時間的にも壮大だが、グリーンランドの風景の描写も壮大2022/12/29
COPEN
2
未知の世界を少しだけど知ることができた。2022/12/12
縁川央
0
グリーンランドのことなんて考えたことがないけれど、ほとんど氷で寒すぎて未知の世界なことはわかった。かつて大陸が衝突して巨大山脈があったんじゃないかという仮説を調べている話だが、本書の主眼はそこよりも地質学者がグリーンランドを探検する様にある。過酷だけれど、そこでしか得られない体験があると思うと行ってみたくもある。2024/12/27
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