出版社内容情報
母親の胎内で生まれる前の弟妹を食い殺すサメなど、自然のダークサイドに魅了された科学者がその深遠な世界を案内する。
人の頭に取りついて成長しようとするハエの幼虫。
最長30年もの間、人体の中で生き続ける線虫。
人を刺したあと、5分以内で死に至らしめる毒貝。
母親の胎内で生まれる前の弟妹を食い殺すサメ。
海鳥を食い尽くして絶滅へと突き進む、ゴフ島のネズミ。
自然のダークサイドに魅了された科学者が、
その深遠な世界を案内する。
序章 自然と一つになるには
第1章 何がなんでも生き残れ〈貪欲〉
利己的な振る舞いが正しい
誕生前から始まる生存競争
簡単にできる絶滅のしかた
人は本当に理性的か?
全てはDNAが操っている
第2章 交尾のためなら、なりふり構わず〈情欲〉
ストレスが極限になっても
命だって惜しくない
自然な出産とは?
オス化するメス
強引な交尾
食べられる=いいオス
性はなぜ生まれたか
第3章 寄生者のたくらみ〈怠惰〉
血吸いコウモリとの遭遇
人に寄生するものたち
寄生者たちの出会い
寄生者によるマインドコントロール
寄生者とDNA
第4章 食うか食われるか〈暴食〉
人も光合成ができるか
動物VS植物
光合成をする動物がいた
植物に操られる動物
肉食動物はどれくらい殺すのか
私は肉を食うべきか?
第5章 強くなければ、盗み取れ〈嫉妬〉
無力な科学者
嫉妬に苦しむ親たち
小さいものは大きなものから盗む
盗みに最も長けているものは
動物にも嫉妬はあるか
こそ泥化するオス
第6章 暴力にも負けず〈怒り〉
殺人を犯したシャチ
恐るべき化学兵器
「自然」が私達を殺す
青白コウモリと恋人たち
シュミットによる「痛み指標」
バラエティ豊富なヘビの毒
叩かれても叩かれても生き延びる
第7章 立て、同胞たちよ〈自惚れ〉
動物に「無私」はあるか?
私達はネズミではない
これからの私達と自然
DNAに立ち向かえ
索引
訳者あとがき
【著者紹介】
ダン・リスキン(Daniel K. Riskin)1975年カナダで生まれる。1997年にカナダ、アルバータ大学で動物学学士、2000年にカナダ、ヨーク大学で生物学修士、2006年にアメリカ、コーネル大学で動物学博士の学位を取得。その後4 年間の博士研究員を経て、2010年から2011年までアメリカ、ニューヨーク大学で教鞭をとる。世界各地でコウモリの野外生態研究を行い、多数の研究論文を執筆している。2008年からアメリカとカナダのテレビ自然科学番組に出演、司会を務めている。本書、『母なる自然があなたを殺そうとしている』は初めての著作である。
内容説明
人間が自然の中で生き残るために、どう振る舞えばよいのか―大自然のダークサイドを描くことで我々に問いかける異色ノンフィクション。
目次
序章 自然と一つになるには
第1章 何がなんでも生き残れ―貪欲
第2章 交尾のためなら、なりふり構わず―情欲
第3章 寄生者のたくらみ―怠惰
第4章 食うか食われるか―暴食
第5章 強くなければ、盗み取れ―嫉妬
第6章 暴力にも負けず―怒り
第7章 立て、同胞たちよ―自惚れ
著者等紹介
リスキン,ダン[リスキン,ダン] [Riskin,Daniel K.]
1975年カナダで生まれる。1997年にカナダ、アルバータ大学で動物学学士、2000年にカナダ、ヨーク大学で生物学修士、2006年にアメリカ、コーネル大学で動物学博士の学位を取得。その後4年間の博士研究員を経て、2010年から2011年までアメリカ、ニューヨーク大学で教鞭をとる。世界各地でコウモリの野外生態研究を行い、多数の研究論文を執筆している。2008年からアメリカとカナダのテレビ自然科学番組に出演、司会を務めている
小山重郎[コヤマジュウロウ]
1933年東京で生まれる。東北大学大学院理学研究科において「コブアシヒメイエバエの群飛に関する生態学的研究」を行い、1972年に理学博士の学位を取得。1961年より秋田県農業試験場、沖縄県農業試験場、農林水産省九州農業試験場、同省四国農業試験場、同省蚕系・昆虫農業技術研究所を歴任し、アワヨトウ、ニカメイガ、ウリミバエなどの害虫防除研究に従事し1991年に退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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