内容説明
世界の農業の新たな胎動や、自然と調和した暮らしの姿を、52カ国でのフィールドワークをもとに、イギリスを代表する環境社会学者が、あざやかに描き出す。
目次
序章 持続可能な農業への静かなる革命
第1章 世界の自然を守ってきた伝統農業
第2章 コモンズの破壊がもたらした光と陰
第3章 食の安全・安心と農業・農村の多面的機能
第4章 途上国で静かに進む有機農業革命
第5章 地産地消とスローフード
第6章 遺伝子組み換え農産物
第7章 社会関係資本とコモンズの再生
第8章 未来への扉を開く先駆者たち
著者等紹介
プレティ,ジュールス[プレティ,ジュールス][Pretty,Jules]
1989年から国際環境開発研究所で持続可能な農業プログラムのディレクターを務め、1997年より、エセックス大学(イギリス)生物科学部長、同大学の環境社会センター長。研究領域や関心は、持続可能な農業にとどまらず、グリーンな運動、土壌の健康と炭素隔離、社会関係資本と天然資源、生物多様性とエコロジカルなリテラシー、農業政策と真のコストと多岐にわたる。遺伝子組み換え農産物の健康や環境に対するリスクを政府に提言する環境リリース諮問委員会副委員長のほか、環境食糧省、国際開発省、貿易産業省などで政府諮問委員会の委員を務め、イギリス農業の再生のための国家戦略を提言するなど、政府の知恵袋としても活躍している。また、持続可能な農業の重要性を広く国民に啓発するため、マスコミやメディアにも積極的に登場し、1999年にはBBCラジオの四回シリーズ「エデンを耕す(Ploughing Eden)」、2001年にはBBCテレビの「奇跡の豆」の製作にあたった。2002年からはスローフード賞の国際審査委員も務めている
吉田太郎[ヨシダタロウ]
1961年東京生まれ。筑波大学自然学類卒業。同学大学院地球科学研究科中退。東京都産業労働局農林水産部を経て、長野県農政部農政課勤務。有機農業や環境問題は学生時代からの関心事。社会制度や経済など広い視野から「業」としての農業ではなく、持続可能な社会を実現しうる「触媒」としての「農」や「里山」のあり方を模索している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。




