出版社内容情報
「第一に革命、第二にウーマン……」近代中国を創った革命家・孫文。彼にかかわった女性たち、知られざる私生活、日本・欧米との深いかかわり、その思想の先見性を、コンパクトにまとめた。21世紀の中国、台湾を理解するのに最適な一冊。 ★★★神奈川新聞評(2000年5月1日)=孫文の説いた大アジア主義、三民主義などにこめられた思想を、自由な立場から分析。★★★出版ニュース評(2000年4月下旬号)=知られざる私生活や日本との深い関わり(南方熊楠との交友など)も含め、孫文とその時代が鮮やかに描かれている。★★★東方評(2000年3月3日)=孫文の思想、行動、私生活を当今の世界に引き寄せて談ずるかと思えば、遠い記憶の森の奥に探ろうともする自在な描写手法に酔って一気呵成に読んだ。★★★日中文化交流評(2000年4月1日号)=孫文の現代的意義という視点から、その思想と行動に光を当てた新たな孫文論。興味尽きぬ一書である。★★★ ■■■男性(19歳)=孫文についての画期的な書だった。ここまで孫文の実像を探った本を私は知らない。■■■ ●●●「はじめに」より=20世紀は革命の世紀であったと同時に、革命失敗の世紀でもあった。ロシアと中国の社会主義を指導したレーニン、毛沢東はたしかに大きな存在だったが、彼らと違う形で人類の前進への道を示した人たちもいた。孫文はその一人である。しかも、マルクスの階級闘争至上主義にひそむ欠陥を、いち早く大胆に指摘した先覚者でもあった。かえりみると、私の経験として述べたように、毛沢東を多く読み、孫文にあまり学ばなかったのは、この世紀に起きたできごとを理解する上で、それほど賢明な方法ではなかったようだ。こうした反省もこめて、孫文の持つ現代的意義を、私なりに追求してみた。20世紀には、一見はなばなしい社会運動や革命のかげで、多くの悲惨なできごとが続き、知性の後退さえみられた。それらを正視して、これからはアジアと世界、そして日本についての偏らぬ認識を、と心がける人たちに、この小著が何らかの参考になれば幸いである。●●● 【主要目次】第1章・誠意ある国際人(人物論1)/第2章・生い立ち(人物論2)/第3章・ロマン(人物論3)/第4章・大アジア主義(その思想1)/第5章・三民主義(その思想2)/第6章・改革開放路線の先取り(その思想3)/第7章・伝統思想の投影(その思想4)/第8章・次の世代に残したもの(その思想5)/第9章・南方熊楠との交友/第10章・孫文と宮崎滔天一家
内容説明
「第一に革命、第二にウーマン…」近代中国を創った革命家・孫文。彼にかかわった女性たち、知られざる私生活、日本・欧米との深いかかわり、その思想の先見性を、コンパクトにまとめた二十一世紀の中国、台湾を理解するための一冊。
目次
1章 誠意ある国際人(人物論1)
2章 生い立ち(人物論2)
3章 ロマン(人物論3)
4章 大アジア主義(その思想1)
5章 三民主義(その思想2)
6章 改革開放路線の先取り(その思想3)
7章 伝統思想の投影(その思想4)
8章 次の世代に残したもの(その思想5)
9章 南方熊楠との交友
10章 孫文と宮崎滔天一家
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ダージリン
久保伸一