内容説明
危機にさらされる伝統的工芸品産業、21世紀絞り産業の再生・復興の道を探る。生産はもとより、今や技術までもがアジア各地に移転しつつある現在の絞り産業の実態を、豊富なデータで分析。情報化時代の中で模索する産地の苦悩と未来への戦略の可能性を解説した労作。
目次
第1章 伝統的地場産業論の意義と限界(地場産業とは何か;国内完結型地場産業の特質と限界―絞り染織産業にみる ほか)
第2章 地場産業のパラダイム・チェインジ(東アジア国際分業システムの構築;垂直統合型から垂直統業(セル生産方式)へ―京鹿の子絞振興協同組合の「総合加工方式」 ほか)
第3章 高度情報化時代の地場産業(情報ネットワーク型地場産業の創出;伝統和装産業の情報化戦略をめぐる混迷 ほか)
第4章 名古屋市有松・鳴海絞の挑戦―21世紀内発型発展の模索(有松・鳴海絞の形成と展開;有松・鳴海絞にみる企業家精神の苦闘―新たな技法開発と製品管理 ほか)
著者等紹介
荒木国臣[アラキクニオミ]
1962年岡山県立岡山朝日高等学校全日制普通科卒業。1967年東京教育大学文学部哲学科(科学哲学専攻)卒業。1967年愛知県立高等学校赴任。1994年東海デジタルアーカイブ研究センター研究員。1996年地域経済開発センター研究員。1998年名古屋市立大学経済学部大学院前期課程卒業。1998年名古屋市立大学経済学部研究員。2001年名古屋市立大学経済研究所客員研究員、現在に至る。京都デジタルアーカイブ研究機構・東海デジタルアーカイブ研究センター・日本流通学会・経済学教育学会・中国経営管理学会・地域経済学会・日本中小企業学会・アジア史学会・有松町並み保存会・有松絞りネットワーク所属
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。