内容説明
母親の介護に懸命に取り組んで得た方法論。著者はアルツハイマー型認知症を発症した母親のケアに取り組んできた。その際にくふうしたのが、会話の流れで患者本人の自発的な意思を引き出す「ストーリー・ケア」の考え方だ。本書では、診断からグループホーム入居までのエピソードを短い小説形式で描き、場面ごとに具体的な対応の仕方を解説。認知症ケアの実践的なノウハウが分かる内容になっている。
目次
母の冷蔵庫―冷蔵庫の中は認知症状の観察ポイント
外泊―環境の変化が「初期症状」をあぶり出す
回覧板―欠落した記憶を元に判断…他人から見れば妄想
分別収集―求められる生活弱者の立場に立った支援対策
母の料理ノート―認知症患者はこうして孤立する
廃帳―銀行の窓口で通帳の管理サービスを!
銀行窓口―預金を守ろうとする銀行の対応がネックに
運転―スクーター断念…悪役は町内の役員で
徘徊―「自由の制限」は本人に分からない方法で
鍵と携帯電話―絶対必要なものは常時身につける工夫を〔ほか〕
著者等紹介
渡辺哲雄[ワタナベテツオ]
1950(昭和25)年、岐阜県郡上市に生まれる。73年、関西大学社会学部を卒業後、福祉関係の仕事に従事。90~2002年、岐阜県ソーシャルワーカー協会長。01年、日本福祉大学中央福祉専門学校専任教員。03年、NPO東濃成年後見センター理事長就任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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