目次
前口上 俺には、むずかしいことはよく分からねえけどね、あんたが幸せになってくれりゃいいと思ってるよ。
私、生まれも育ちも葛飾柴又です。帝釈天で産湯を使い、姓は車、名は寅次郎、人呼んでフーテンの寅と発します。
苦労かけたなぁ、ご苦労さん。
おまえと俺とは別な人間なんだぞ。早え話がだ、俺が芋食って、おまえの尻からプッと屁が出るか!
お嬢さん、お笑い下さいまし、私は死ぬほどお嬢さんに惚れていたんでございます。
惜しまれて、引き止められるうちが花ってことよ。
人の運命などというものは誰にもわからない、そこに人生の悩みがあります。
インテリというのは自分で考え過ぎますからね。そのうち俺は何を考えていたんだろうって、分かんなくなってくる訳なんです。
銭さえあれば、私は今すぐにでも土産を買い込んで故郷へ帰りたいのでございます。
人間はなあ、額に汗して、油にまみれて働かにゃあ、いけないんだよ。〔ほか〕
著者等紹介
佐藤利明[サトウトシアキ]
1963年東京都出身。娯楽映画研究家、オトナの歌謡曲プロデューサー。娯楽映画をテーマに、キャストへのインタビュー、新聞連載、DVDの企画・解説、また歌謡曲・ジャズ・サントラなど幅広いジャンルのCD企画など、マルチに活躍中。「1969」(Pink Martini、由紀さおり)のスペシャル・アドヴァイザー。文化放送「続・みんなの寅さん」の構成作家、パーソナリティ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
頚椎は大事
Tsuneto Ishi
Makoto Fujimoto
乾坤一擲