内容説明
男性中心社会が、女性に強いる性の二重のかたち。そのなかで葛藤する女性のセクシュアリティーに焦点を当てて論じた『青が散る』『ドナウの旅人』『海岸列車』論として、短編集『星々の悲しみ』を論ずる。宮本輝論の白眉。
目次
第1章 女であること(『青が散る』;『ドナウの旅人』;『海岸列車』)
第2章 短編集『星々の悲しみ』の諸相(『星々の悲しみ』―小説家の誕生;『西瓜トラック』―“自己”の呼び掛け;『北病棟』―居心地の悪さ/共存;『火』―過去と現在の不連続;『小旗』―モラトリアム人間からの脱出 ほか)
著者等紹介
酒井英行[サカイヒデユキ]
1949年岡山県に生まれる。1976年早稲田大学大学院文学研究科(日本文学専攻)修士課程修了。現在、静岡大学(人文学部)教授
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