目次
第1章 主婦の眠り/目覚め(『バート・バカラックはお好き?』;『飛行機―あるいは彼はいかにして詩を読むようにひとりごとを言ったか』;『眠り』;『緑色の獣』)
第2章 少年期の憧憬のようなもの(『ノルウェイの森』;『国境の南、太陽の西』)
著者等紹介
酒井英行[サカイヒデユキ]
1949年岡山県に生まれる。1976年早稲田大学大学院文学研究科(日本文学専攻)修士課程修了。現在、静岡大学(人文学部)教授
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感想・レビュー
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みなみ
24
「ノルウェイの森」の解説本。直子を中心として読んでいたので、神戸の女の子や永沢さんの彼女のハツミさんの分析を読むのは新鮮だった。また、レイコさんについて、一方的に助ける関係ではなく、対等な理想的な関係とされていたのは納得。村上春樹さんは、僕と緑との関係について、「読者にも考えてほしくなかった」とあるが、一読者としてはやはり気になる。2024/11/11
かりんとー
5
「だから逆に緑を死なしてもよかったと思います。緑は. 自殺しそうにないタイプじゃない。でも彼女が死んでもいいと思ってたんです、ずっと。そうして、例えば緑を失うことによって初めて『僕』という人間が何かに気づいてもよかったという気はしてたんですよ」 「ノルウェイの森というのは、びしっとあの時代に限定しなくてはならなかったんです。…僕と緑さんがあのあとどうなるかなんて、僕としては考えたくないし、読者にも考えてほしくなかったんです」 2016/02/13
takochangame
1
何故ワタナベが直子だけを愛することができなかったのかというのが読了後の疑問でした。直子が死の象徴、緑が生の象徴であり緑は動的、性的な魅力がある。それは直子に対して抱いた『ある種の人間としての責任』を上回ってしまった。正直、無責任で薄情に思うところがあったが、キズキの死の際の「死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。」というワタナベ自身の言葉や作中で様々な死に触れる中で生にたいする渇望が増していったんだと推測できました。2019/07/31
shinjiosan
1
タイトルの先入観がずっとあったのですが、ようやく読むことができタイトルの意味がわかってよかった。2018/01/15
MsFuji
1
ノルウェイの森に解説とかはいらないなと、改めて思う。2010/10/25