内容説明
木村荘八、石井鶴三、小出楢重、中川一政、河野通勢、棟方志功、小磯良平、宮本三郎、岩田専太郎らの画家たちが文学作品に共感して、多くの本の装訂・挿絵を結実させた。―近代洋画史の研究家である著者による初めての本格的論考。合わせて広告と美術、戦後装訂史を収む。
目次
小説と挿絵(木村荘八の『〓東綺譚』;小村雪岱の『おせん』『お伝地獄』;石井鶴三以後;白井喬二『富士に立つ影』の挿絵;新制作派の画家たちと挿絵;宮田重雄と獅子文六;内田巌の『縮図』;佐藤敬の『青い山脈』;脇田和と三田康;田村孝之助の挿絵 ほか)
明治30年代における文学と美術の関わりについて
雑誌「マロニエ」のことなど
戦後30年の装幀の歩み
子規「写生論」の源流
漱石文学と挿絵
写実の人―鰭崎英朋
石井鶴三と挿絵