内容説明
詩がわからないとはどういうことなのか?あるいは詩が詩として成立するためには何が必要であり、創作者たる人間には一体何が要求されるのか?この書は、乱世の名のもとに―ということは、疎外の名のもとに、というとこにもなってくるが―上記の諸問題を解明しようといた書、だから緊急の書である。
目次
序論 私たちの置かれている詩的状況と乱世
乱世と想像力―『雨月物語』をめぐって
花と疎外―マラルメの「虚妄の栄光」の栄光性をめぐって
非現実性とリアリティー―三島由紀夫の作品をめぐって
風狂と知性―西脇順三郎をめぐって
詩を体験するということと詩の技術―危機的と言われる状況を前にして