内容説明
十七歳の頃より佐藤佐太郎の指導のもと作歌、その後中断するも、五十代に入って再開。九十代に至る今日まで、古典に精通した華麗で独自の世界を創造する。未刊歌集を含む全14歌集を収録する短歌集成。
目次
さるびあ街
土曜日の歌集
彩紅帖
炎環
春雪ふたたび
夕霧峠
星座空間
夏至前後
青孔雀
さくら
風の鎌倉
椿くれなゐ
薔薇断章
鎌倉山房雑記 未刊歌集
尾崎左永子 年譜
著書目録
後記一筆
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KEI
29
文語で旧仮名遣いの短歌を詠みたくて手に取った本。尾崎左永子さんの集成なので過去の何冊かの歌集が集められていた。第一歌集「さるびあ街」は結婚に失敗する前後の事が歌われていて、共感する歌が多かった。【愛憎を越えむとしつつ平らぎてもの言うときにきざすかなしみ】【年を経て相逢ふことのもしあらば語る言葉もうつくしかるらん】【充ちてくる涙のごとき追憶ののちの唐突に憎しみ疼く】2022/04/07
双海(ふたみ)
7
本書に載っているような短歌に触れる時、短歌の良さを実感する。尾崎さんは短歌以外にも「源氏の恋文」等の随想も味わい深い。今後も繰り返し読みたい歌集たちだ。2025/06/02
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