出版社内容情報
「世界で最も先進的な乳幼児教育」として注目されるレッジョ・エミリア・アプローチ。作品と制作のプロセス、教育者のリサーチをまとめた本書からは子どもたちの楽しげなやりとりが伝わってくる。教育・保育関係者や子育て家庭など、より幅広い層が親しみ、活用できる一冊。
内容説明
このカタログは、レッジョ・エミリアの乳児保育園と幼児学校に通う0歳から6歳の子どもたちの作品集の展示、「MOSAICO DI GRAFICHE PAROLE MATERIA」(邦題「もざいく 描くこと、言葉、素材が紡ぐ物語り」)を紹介しています。物語りを描き、語るということは、場、形、色彩、言葉、隠喩、感情、リズム、そして間を想像し、分析し、探究し、自己の内外にある物語りの次元に入り、現実や創造などで遊び、そして解釈することを意味します。絵を描いたり、物語りを語ることも1つの言葉ですが、子どもたちにとっては、言葉や物語りは無言であっても語っていても、ほとんどの場合は描画に付随され、織り混ぜられ、知的で、幾重にも詩的なモザイクを形成します。この関係性をより理解するために、描くこと、素材、言葉、そして子どもたち、それら全てが、認知的で表現的な豊かさを生み出す可能性をより深く認識することを目的とします。
目次
現実と可能性を紡ぐ未来
探究
センシティブな提案
バリエーション1‐片面ダンボール
バリエーション2‐バブルラップ(プチプチ)
物語りの提案
異なるアイデンティティ
カモフラージュ
再提案
解釈と分析
著者等紹介
カンチェーミ潤子[カンチェーミジュンコ]
教育博士。JC Academy代表。英国バース大学教育学博士課程修了。40年以上にわたり教育に関わり、日本における国際幼児教育の先駆者として、研究、執筆活動を続けている。1999年にレッジョ・エミリアを訪れ、レッジョ・エミリア・アプローチの哲学に基づく教育方針を日本のインターナショナルスクールにはじめて導入した1人でもある。レッジョ・エミリア市のプレスクールでインターンとして関わり、そこで得た経験や知見は、研究者、教育者、起業家として活かされている。多角的な視点から、最も重要なのは人と人との関わりやつながりであり、その土台作りの大切さは教育現場のみならず、社会の様々な分野に通じると提唱する。現在、教育関係者へのワークショップの主催、教育機関へのコンサルティングのほか、幅広い業界にて講演を行っている。本書の展覧会である「もざいく 描くこと、言葉、素材が紡ぐ物語り」展(2022年)のキュレーションを担う。本書の英語、イタリア語からの翻訳を担当
山岸日登美[ヤマギシヒトミ]
まちのこども園代々木公園前園長。まちの保育園こども園ペダゴジカルチームディレクター。The Children and Community Learning Center(CCLC)責任者。2001年に開催された「『子どもたちの百の言葉』展inいしかわ」でレッジョ・エミリアと出会う。現在、JIREAボード、CCLC責任者として、レッジョ・エミリア・アプローチの実践を広めると共に、子どもたちの表現や有能性を社会へと届けるため、パブリケーションの作成や展示を手掛けている。レッジョ・エミリアの展覧会「レッジョぜんぶ」展(2018年)、本書の「もざいく 描くこと、言葉、素材が紡ぐ物語り」展(2022年)のキュレーションを担う。本書の意訳と編集を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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