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赤ちゃんの死へのまなざし―両親の体験談から学ぶ周産期のグリーフケア

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  • サイズ A5判/ページ数 273p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784805833810
  • NDC分類 495.6
  • Cコード C3047

内容説明

待望の第一子を予定日直前に亡くし死産されたご夫婦がそのときの経過、悲痛な思い、死産後の日々、医療者へ望むことを丁寧につづった体験談。出産に関わった助産師長と次の出産に向け相談を受けた産科医を交えた座談会も収録。マニュアル化できない周産期のグリーフケアを両親のナラティブから学ぶ。

目次

第1章 悲しみをこえた先にあるもの(井上文子)(妊娠中のこと;赤ちゃんの死を告げられたとき、その直後の状態 ほか)
第2章 死産が深めた家族の絆(井上修一)(妊娠中のこと;赤ちゃんの死を告げられたとき ほか)
第3章 井上さんとの出会いで学び変化したこと(長谷川充子)(井上さんからの手紙;これまでのケアを省みる ほか)
第4章 “座談会”和音ちゃんのお産から学ぶ―患者・家族の思い 医療者がすべきこと(医療者と患者の関係作りについて;関わり方とケアについて ほか)
第5章 「赤ちゃんの死」が教えてくれたこと(竹内正人)(「赤ちゃんの死」の視点との出遭い;「赤ちゃんの死」の視点を伝えたい ほか)

著者等紹介

竹内正人[タケウチマサト]
1961年生まれ。日本医科大学卒業。米国ロマリンダ大学、日本医科大学大学院を経て、葛飾赤十字産院勤務(1994~2005年)。2006年12月、生から死までホーリスティックに人に関わりたいという思いを実現すべく、東峯ラウンジクリニック・ヒューマナイズドケアセンターを東京都江東区に開設し、代表を務める。また、JICA(国際協力機構)母子保健専門家として、ベトナム、アルメニア、ニカラグア、パレスチナ、マダガスカルの母子医療に関わるなど、地域・国をこえてさまざまな取り組みに携わりながら、現場からの情報や思いを積極的に社会へ発信している

井上文子[イノウエフミコ]
10歳のときに風邪から腎臓病を患い、入院中にテレビで観たマザーテレサに感銘を受け、「いつか人の役に立ちたい」と福祉の道を志す。東洋大学大学院社会学研究科社会福祉学専攻博士前期課程修了。1994年より財団法人がんの子供を守る会にてソーシャルワーカーとして勤務。産休に入るまで勤務するが、2005年7月26日に長女・和音を39週5日目で死産する。その後、仕事を退職。2007年7月に長男・天凱を出産

井上修一[イノウエシュウイチ]
1972年生まれ、山形県出身。東洋大学大学院社会学研究科社会福祉学専攻博士後期課程修了。社会福祉学博士・社会福祉士。2006年から大妻女子大学人間関係学部専任講師。近年は特別養護老人ホームにおける入居者と家族の家族関係支援をテーマに、福祉領域の当事者と家族のケアに関心をもち、現場との共同研究をすすめている

長谷川充子[ハセガワミツコ]
信州大学助産婦学校卒業、飯田女子短期大学卒業。助産師として、助産業務、新生児訪問、妊産婦指導で地域医療に携わる。1995年から湘南鎌倉総合病院に勤務。1999年、同院産婦人科助産師長。2006年にグループ病院の湘南厚木病院産婦人科の立ち上げに関わり、2009年から両院の師長を兼務。新しい生命の誕生のサポートや、さまざまな人生ドラマに関わることで、子どもたちに「命の大切さ」「無駄な命はないこと」を伝える責務があると感じ、中学生から大学生を対象にした「命の授業」にも取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かずさん

4
流産、死産を経験する人は、妊娠した人の2〜3割にのぼると聞きます。それほど多いにも関わらず、当事者へのケアについては、医療現場や社会での理解が進んでいないのが現状。その一因として、悲しみをオープンに語ることができない、という点があると思いますが、この本ではとても丁寧に、喪失体験の過程や心情の変化が綴られています。とても貴重な手記とインタビューです。多くの人々の間で、グリーフケアへの理解が広まることを望みます。2015/01/12

みりーた

2
ご本人、夫・家族、医療者それぞれの立場から書かれていて、それぞれの気持ちが切ないです。辛いけど、読んで良かった1冊。2015/06/20

とんがりまめ

2
亡くなった赤ちゃんをみんなで抱いて写真をとること、よく頑張った強い子ねとほめてあげること、ちっちゃな手形をとること、家に連れて帰り家族と最後の時間を過ごすこと。経験しない大多数の人には目を背けたくなるような痛々しいことだと思うけど、どれもとても大切なお別れの過程。何人もの医療者が涙してくれたこと、黙って手を握ったり膝に手を置いていてくれたこと、絶対に忘れないからねと言ってくれた主治医の言葉。今はそれが、少しずつ前に進むための力になっている。できることはたくさんある。医療者に読んで欲しい。2011/08/01

みぇい

1
子を亡くし共通する思いが沢山あった。 また、医療者側の意見、背景を知ることができ、読んでよかった。2016/10/25

貧家ピー

1
これから出産というタイミングで、原因不明で赤ちゃんが死亡。死産を経験したご夫婦と病院側とが、同じ事例を互いの視点からと対談という形で記した一冊。不妊治療・流産など、子供が産まれてくるのは当たり前のことではないことは知っているつもりだったが、出産直前での赤ちゃんの死亡、帝王切開で遺体を取り出すのかと思いきや自然分娩することなど、内容にいささかショックを受けた。父親・母親・医者と各章毎に書き分けられ、それぞれの感じ方の違いが良く分かり、一つだけの基準のケアではだめだと感じた。 いろんな意味で、良い本に出会えた2012/01/10

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