内容説明
地球規模での環境問題を世界的に著名な研究者がわかりやすく解説する。「環境医学」とは、健康に対する環境因子の影響を医学的に解明する学問である。本書はがんの発生過程、オゾン層問題、大気とアレルギー、水中の変異原物質、内分泌攪乱化学物質のマイコトキシンによる食品汚染など、多岐にわたって取り上げている。環境問題と人の健康に関わる方に有用な書。
目次
発がん過程
オゾン(層)破壊と健康影響
都市大気―都市大気汚染の原因とその影響
空中浮遊屋外アレルゲンと大気汚染物質
らん藻のアオコ
水が介する変異原
汚染地帯と廃棄物処理
チェルノブイリ事故
ラドン、大きな健康リスク
医地質学
カドミウム、水銀、その他の汚染物質による腎障害
難分解性有機ハロゲン化合物の環境曝露と健康リスク
エストロゲン様環境汚染物質による内分泌かく乱
食物中のヘテロサイクリックアミン
マイコトキシン―食品にかかわる問題
急性中毒
遺伝学と環境医学
リスクの認識―健康リスクへの行動反応
著者等紹介
メラー,レナート[メラー,レナート][M¨oller,Lennart]
医学博士。スウェーデン・ストックホルムのカロリンスカ研究所教授で栄養と毒性研究センター副所長
清水英佑[シミズヒデスケ]
1967(昭和42)年、東京慈恵会医科大学医学部医学科卒。東京慈恵会医科大学教授(環境保健医学講座)。公衆衛生学、産業保健医学、中毒学、環境医学を専門とする。医師、労働衛生コンサルタント
安達修一[アダチシュウイチ]
1977(昭和52)年、東京薬科大学薬学部薬学科卒。埼玉医科大学助教授、スウェーデン・カロリンスカ研究所・栄養と毒性研究センター(CNT)客員研究員を経て、相模女子大学助教授(公衆衛生学)。大気汚染物質、職業性曝露物質等の吸入による呼吸器への病理組織学的影響、環境リスクアセスメントを専門とする。Lennart M¨oller教授と共同で環境発がん物質とDNAの反応に関する研究を行っている
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