精神障害者の事件と犯罪

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精神障害者の事件と犯罪

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784805823859
  • NDC分類 498.99
  • Cコード C0011

内容説明

精神障害者の犯罪は予防できるのか?精神障害者の家族として、またソーシャルワーカーを職業にして、四十年間の経験のなかから、市民のための精神医療、福祉、警察、司法、マスメディアを考える。

目次

序章 池田小事件を考える―建前ではなく本音で語る精神医療・福祉と事件・犯罪
第1章 兄が精神障害者だった―ゆえに「家族」の生活体験から見えてくること
第2章 精神症状が引き起こす事件・犯罪―ソーシャルワーカーとしての体験のなかから考えたこと
第3章 「精神障害者の事件・犯罪」は予防できるか―精神障害者の「入院」を多角的に検証し、社会復帰のあり方を考える
第4章 知られざる事実の数々―市民が抱く誤解の数々を解きほぐす
第5章 「心神喪失者等医療観察法案」と「精神保健福祉施策」―精神障害者の裁判を受ける権利を確立するために
終章 精神医療・福祉の構造改革に向けて―「公設政策秘書」への「偏見と誤解」報道の下で考えたこと

著者等紹介

滝沢武久[タキザワタケヒサ]
精神医療・福祉モニター
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gtn

19
精神医療が事件・犯罪の抑止力になっていない現状に怒りさえ覚えながら、著者は精神障害者の人権を最大に尊重しつつ、具体的方策を提案する。その原点は、かつて尊敬の対象であった兄の発病と様々な思いを感じながらの看護にある。実体験のある者の言葉には説得力がある。2020/06/18

gtn

9
精神障害者による殺人の被害者は、大半が家族、特に両親という。扶養義務、保護者責任等、あらゆる法律が家族に縛り付けていることが原因と著者は指摘する。親の介護地獄はいまや普遍的問題だが、子の扶養地獄も存在する。2018/11/20

cochon_voyage

1
タイトルから想像する内容とは違う気がした。呉秀三の言葉にあるように「この病を受けたことのほかにこの国に生まれたという二重の不幸」といった歴史を、医療観察法までの自身の経験をもとに書かれていたように思う。まだPSWとしての制度もなかった時代から、SWとして活躍されたんだな~って・・。2015/09/20

フリ助

1
民法や刑法に責任無能力者についての規定があることを「社会福祉制度は責任能力者に限るべし」という主張への反論に用いているあたり、著者が法について疎い感を持った。個人史が4分の1くらいを占めているし、自身の経験に基づく思考が多く、文献があまり示されていないところに不満を感じた。2014/07/25

もみひげ

1
タイトルから想像される内容とは異なるが、非常に興味深かった。親族に精神障害者がいて、精神医療の現場で長年働いてきた著者が、精神障害者に関わる医療、福祉、警察、司法、報道、社会について、自らの経験を踏まえて論じている。強制入院の否定、警察の理解のなさ、扶養義務の緩和等々。頷けるところそうでないところもあるが、少なくとも現状が適切でも、十分でもないことは間違いないと思う。統合失調症は、人口の1%が罹患すると言われており、決して小さな数字ではない。1日でも早く、少しでも状況が改善されるよう社会の努力が必要だ。2013/03/23

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