内容説明
本書は、社会福祉援助を利用者側のニーズから捉えたり、利用者のストレングスやエンパワメントをもとに論議している。さらに、この援助が他職種といかに違うかを明らかにし、他職種との連携のあり方を模索している。21世紀の社会福祉を見通した場合、利用者の自立や生活の質を高めることが強く求められるが、社会福祉援助がその役割を果たし得るための方向が示唆されている。
目次
第1章 社会福祉援助から捉える「生活ニーズ」の枠組み―岡村ニーズ論に対する発展的批判
第2章 ソーシャルワークの根源を何に求めるか
第3章 社会福祉援助とエンパワメント
第4章 ソーシャルワークとライフストーリー―エンパワメント・アプローチへの位置づけ
第5章 福祉サービス領域における経済的評価の方法
第6章 在宅要援護高齢者の主観的生活ニーズ把握の試み―ケアマネジメント実践の視点から
第7章 21世紀のセルフヘルプグループとその調査方法
第8章 保健・医療・福祉の連携についての概念整理とその課題
第9章 福祉職と看護職が注目する在宅要介護高齢者の情報の違いについて
第10章 相談業務に関する看護婦(士)と介護福祉士とのチームアプローチ―在宅介護支援センター職員への調査結果から
第11章 「介護」と「介護福祉」の概念の比較研究―文献と施設介護職員の認知をとおして
著者等紹介
小寺全世[コテラマサヨ]
1963年大阪市立大学大学院家政学研究科社会福祉学専攻修士課程修了。現在、吉備国際大学社会福祉学部精神保健福祉学科教授。共監訳に「イギリスにおける社会保障と社会福祉」(’75年)がある
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