内容説明
介護保険の配置人数と収入だけでは、どのように工夫をしても、現在のサービスを維持することは困難です。介護保険というナショナルミニマムの基準で求められている通り、常勤職員を従来より少なくしてパート職員に切り替えざるを得ません。しかし教育する期間を置かないと、人の命をお預かりする制度としては、あまりにも危険が大き過ぎ、将来が憂慮されてなりません。このような社会変化の渦の中で、儲けを考えずに税金で介護をさせていただいた編著者たちが、今できることはなんだろうか、と考えました。十分ではなかったかもしれませんが、曲がりなりにも、福祉本来の姿を追求しながら、体験を通して学んできた実績を発表しようと思いました。今後多くの介護に携わる人々を、即席で作っていかなくては間に合わない今だからこそ、多くの専門家が共に働く特養現場からの情報提供ができれば、皆様に何らかのお役に立てるのではないかと考えました。従いまして、専門用語はできるだけ使わず、また、教育的視点も必ず入っているわけでもなく、寮父母が育っていく過程をありのままにケース台帳から抜き出してみました。
目次
精神科領域
パーキンソン病
職員の心情と連携領域
失語症
ターミナル
リハビリ的視点
利用者の生活面
介護保険施行後
在宅
特養における栄養士の役割