目次
第1章 外国の国際法学における国家承認論
第2章 わが国の国際法学における国家承認論
第3章 最近のわが国の国際法学における国家承認論
第4章 再考・国家承認論
第5章 政府承認廃止論に関する覚書
第6章 続・政府承認廃止論に関する覚書
第7章 集合的不承認について―近時の事例を中心にして
第8章 国際法上の承認理論の具体的適用―日華平和条約と日中共同声明の場合
著者等紹介
多喜寛[タキヒロシ]
昭和50年3月東北大学大学院法学研究科博士課程修了。4月東北大学法学部助教授。昭和63年4月東北大学法学部教授。平成9年4月中央大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sayan
21
パレスチナ国家承認はいま正義の名の下に掲げられた最後の希望であり、同時に力なき正義が現実を動かせるのかを問う試金石だ。カント的な「法による平和」は主権者なき国際社会というホッブズ的自然状態では常に脆弱で、理念の宣言を執行する能力を欠けば安全を構築し得ない。承認は国家要件の確認で正義の詩的表明ではない。現実は秩序の具体的適用行為だが、制度的裏付けを伴わぬ道徳的演出に変質、力の非対称を是正し難い。承認が理念を語る正義に留まらず、恐怖を統御する秩序の正義に転化できるか、この実装こそが国際法と政治哲学の分水嶺だ。2025/10/21
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