内容説明
ここに収録した諸論文は、わが国憲法第25条に定められているところの、「社会福祉、社会保障及び公衆衛生」に関する基本的人権の保障に基づき、国家の基本的体制の下に組み込まれた諸制度の中で、世にいわゆる「知的障害」、又はより正しくは「知的発達障害」に関して、第2次大戦終了後にわが国で制度化された福祉概念を正しく理解する上での諸問題の要点と流れを、西欧社会福祉思想とわが国のそれとの社会的思想の潮流の中において対比的姿勢で把えようとするものである。
目次
1 プロローグ(障害児福祉に関わった事の始まり;障害児福祉運動者からみた“ともしび運動”;施設に入れるのが能ではない―精薄児の社会復帰:大磯町・二宮町の場合)
2 「知的(発達)障害者」福祉思想の源流(「知的(発達)障害者」に対するわが国の政策の無知と建設的提言
「知的障害者」に対する反対のアピール
インクルージョン憲章
障害者機会均等実現に関する基準的原則
パゥル・スクラソン:未来へのヴィジョン ほか)
3 エピローグ(21世紀の知的(発達)障害者福祉の課題)
著者等紹介
小堀憲助[コボリケンスケ]
1926年東京都に生まれる。1948年中央大学法学部卒業。現在、中央大学名誉教授、弁護士、福祉施設士、社会福祉法人ホミニス会理事長、社会福祉法人一乗会理事、法人格たき社団千種会代表理事兼代表リーダー
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