内容説明
日本は、社会福祉の思想も行政も未熟なまま、超高速で高齢化社会に突入しつつある。老いは、とかく“老醜”・“病弱”・“貧困”・“孤独”というように消極的なものととらえられがちだが、本書は「老い」の積極的な意味、つまり、精神が最も自由を得、人間性の本質に迫るという意味でその計り知れない意義を説く。老いを視点に生と死を眺めた一精神科医の迫真のエッセー集。
目次
人生の豊穫の秋を歩む
延びる平均余命
ボケと物忘れと予防策と
ボケ老人の介護
寝たきり老人の世話
残りの人生の最初の日
老いと『養生訓』〔ほか〕