内容説明
仏教美術の始源へ。ブッダを象徴的に表す初期仏教の時代から、仏像の創始を経て、東西文化との混淆のなかで大きく花開いた南アジアの仏教美術。日本・欧米における研究の到達点を明示する19本の論考+総論による、豊穣なる古代インド仏教世界への招待。
目次
総論 南アジアの古代仏教美術
1 初期仏教の時代(アショーカ王伝と仏伝;仏伝の形成―バールフット彫刻の再考;景観の中のストゥーパ・僧院・聖遺物―サーンチー地域における形式学的・空間的・時間的パターン)
2 北インドのクシャーン朝(クシャーン朝の仏陀像を解き明かす―マトゥラーおよびガンダーラにおける禅定、成道、説法、王者性;比丘と比丘尼と「低俗な」実践について―インド仏教における仏像崇拝の導入;クシャーン朝マトゥラにおける石製仏像の形式展開)
3 南インドとスリランカ(アマラーヴァティー出土の仏坐像浮彫に関する再考察;カナガナハッリ大塔におけるスジャーターの乳糜供養図について;『マハーワンサ』に見られる舎利・仏塔信仰―王権・僧団との関り)
4 北インドのグプタ朝と西インドのヴァーカータカ朝(希望、失意、栄光の記念碑―インドを変えた五〇年にわたるフンとの戦い(四八四‐五三四年)
大英博物館所蔵ダネーサル・ケーラー出土仏陀像から読み解くグプタ王朝の政治構造
西マールワー地方の仏像石窟のストゥーパ―インド建築史における位置づけ
アジャンター後期壁画に見られる西方との交流―いわゆる「胡人」表現を中心に)
5 インドの基層文化と仏教美術研究(ヒンドゥー教の形成とヒンドゥー美術;インドにおけるヤクシャ信仰と仏教美術の形成―四天王とその眷属の鬼神を中心に;鑿と絵筆で語られた説話―仏教研究における美術史の重要性)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イツシノコヲリ
-
- 和書
- 妖精作戦 創元SF文庫
-
- 和書
- 舞踏会へ向かう三人の農夫