内容説明
情報を生み出すシステムへの信頼、情報そのものへの信頼、情報を発信する者への信頼を、我々はいかに創造していくのか。理念的枠組みなき人間不信から、近未来社会存続のための信頼可能性をインターネット社会に取り戻すために、その思考的枠組みを提起する。
目次
序章 情報化社会におけるインターネット空間の「情報セキュリティ」
第1章 現代における情報化社会概念の再検討―情報化社会における「情報文化」と「社会文化」の特性について
第2章 大衆社会の発生から「分衆社会」の成立へ―「メディア・著作権」視点からみる人間主体の変容
第3章 典型的市民社会論の隘路―大衆社会と市民社会の交雑物としての現代社会の諸特性
第4章 情報化社会における「情報的主体」の成立に関する考察―情報化社会の成立を担う高度な「知識」「物質文明」「人間性」とは何か
第5章 インターネットにおけるサイバー空間とヴァーチャル化の意義―「情報間主体」への転換を担うインターネットの社会的機能について
第6章 インターネット・コミュニケーションの考察―「2ちゃんねる」における「祭り」からTwitterの現象的世界観へ
第7章 インターネットにおける「公共圏・私事圏・親密圏」―インターネット社会の「公共性」と「私事性」を橋渡しする「信頼性」について
第8章 インターネット社会における「情報セキュリティ」の思想―「情報技術」の価値形成と社会的信頼
著者等紹介
小山昌宏[コヤママサヒロ]
1961年生まれ。中央大学文学部哲学科卒業、情報セキュリティ大学院大学後期博士課程修了、東京外国語大学留学生日本語教育センター、愛知淑徳大学メディアプロデュース学部、愛知県立芸術大学美術学部兼任講師。博士(情報学)。専門は情報社会論、大衆文化論、マンガ・アニメーション研究など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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