内容説明
日本における建築保存の概念が生成していく明治時代を中心に、その過程を多くの史料から多角的に追い、日本建築史のみならず歴史的建造物保存の分野でも基本文献となった、2015年建築学会賞ほか受賞の論文集、新装版にて刊行!
目次
序論
第1部 建築における「過去」と近世‐近代(建築における過去―日本近世‐近代における継承と転換の位相;春日座大工の持続と終焉)
第2部 「日本建築」と「保存」概念の同時生成(写真と日本建築;運用実態から見た古社寺保存金制度の特質;古社寺保存金制度の成立と終焉 ほか)
第3部 「日本建築」への介入―古社寺修理(日本の建造物修理;関野貞と古社寺保存;松室重光と古社寺保存 ほか)
結論
著者等紹介
清水重敦[シミズシゲアツ]
京都工芸繊維大学デザイン・建築学系教授。博士(工学)。1971年東京葛飾生まれ。1993年東京大学工学部建築学科卒業。1999年同大学大学院工学系研究科博士課程単位取得満期退学。独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所景観研究室長、京都工芸繊維大学准教授を経て、2017年より現職。著書に『辰野金吾 美術は建築に応用されざるべからず』(河上眞理との共著、ミネルヴァ書房、2015年、日本建築学会著作賞受賞)ほか。また、『建築保存概念の生成史』(中央公論美術出版)で、日本建築学会賞(論文)、建築史学会賞、日本イコモス奨励賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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