美の解析―変遷する「趣味」の理念を定義する試論

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  • サイズ A5判/ページ数 226p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784805505496
  • NDC分類 701.1
  • Cコード C3070

出版社内容情報

18世紀イギリスの画家ホガースがロココ的美意識を実践的に表明した貴重な文献の邦訳。

著者等紹介

宮崎直子[ミヤザキナオコ]
1969年、東京都生まれ。東京大学文学部美術史学科卒、オックスフォード大学大学院およびロンドン大学附属コートールド美術研究所において修士号取得(西洋近代美術史)。英クリスティーズ社インターンシップ、東京国立近代美術館研究官を経て、玉川大学芸術学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あかふく

3
18世紀の肖像画や風刺画で著名なウィリアム・ホガースによる美の理論。ただしきわめて「芸術家的な」記述である。キーワードは「多様性(variety)」。人々の目を楽しませるためには様々な変化のある形が必要で、それを最ももたらしてくれるのは「蛇状の線」であるという。絵画だけでなく彫刻や踊り、演劇についても書いてあり興味深いが、これによって美を定義できるような性質のものではない。ぺてんについての記述や神秘性についての記述からある種の18世紀性が垣間見えて面白い。2013/04/20

しまりんご

1
ホガースの美学論。彼の作品と比較しながら読むと楽しい。2015/02/06

あかふく

1
この議論自体が問題あるものであること、つまり「多様性」を軸として美の原因を解明しようとする試みがその目的としては破綻していることは訳者の指摘するところだが、少なくとも本書が価値なきものであるということはない。これはある意味で文学的とも言うべき著作に変じており、「エクフラシス」(絵画を言語によって表現する技法)という記述形式の実践として重要な価値を持っているのである。また議論としては破綻しながらもその「蛇状曲線」が美を実現するという主張は説得力あるものであり、同時代にローレンス・スターンを持つことになった。2014/01/13

ぎんしょう

0
「美」という概念は何だろうかということを「蛇状」と「多様性」を軸としながら分析する本。有名なように、決して厳密な議論とは言い難い。ただ、訳者も述べるように、当時の画家が何を考えて絵を描いていたかということを考える時のためには一級の資料となるだろう。2012/02/13

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