感想・レビュー
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翔亀
48
木曾路11宿の南から馬籠、妻籠と続く。妻籠が町並み保存の先駆として宿場町を保存・修復して江戸を再現したのに対し、馬籠は何といっても島崎藤村だ。馬籠本陣は藤村の生家であり、父親は馬籠の庄屋(村長)である。大作「夜明け前」は馬籠を舞台に幕末維新を生きた父親の生涯を描いた。藤村の読者にとって馬籠は身近な存在だ。馬籠の中心、本陣跡に藤村記念堂があり、これは日本初の文学館といわれる。本書はその建設記録だが、これって実話なの??と何度も思ってしまった。ほとんど小説なのだ。著者は小説家であるにしても面白すぎる。↓2016/10/31