内容説明
日本の伝統的な子宝文化に根ざした地域社会が崩壊した現在、「子育ち困難」ともいえるこの時代の行く末は…。’16年1月に他界した藤永保の眼に映った子育ての現況と障害児の早期療育問題への提言がここに。
目次
第1章 子育ち困難の時代(子育て困難;子育ち困難 ほか)
第2章 子宝文化と子宝思想(対象になりやすいモノやコト;浦島太郎とエディプス ほか)
第3章 「気になる子」と発達多様性(気になる子;気になる子三態)
第4章 発達多様性と発達病理学(エリクソンの自我発達理論;再び事例 SgとKz ほか)
第5章 自閉症児・虐待児の療育を考える(自閉児にも早期療育を;療育の担い手不在 ほか)
著者等紹介
藤永保[フジナガタモツ]
1926年、山口県に生まれる。神奈川県立横浜第一中学校卒業、1948年第一高等学校卒業、1952年東京大学文学部心理学科卒業、1954年同大学院中退。東京女子大学教授を経て、1968年お茶の水女子大学教授、1992年定年退官、名誉教授。その後、国際基督教大学教授、日本教育大学院大学学長に就く。また、日本発達心理学会理事長、日本心理学諸学会連合副理事長、日本子育て学会理事長、NPO法人保育子育てアドバイザー協会理事長などの要職を歴任。専攻は発達心理学。2016年1月21日永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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