出版社内容情報
発注者・受注者の対等な関係に基づき、事業者間における価格転嫁及び取引の適正化を図る目的で制定されている「下請法」。
しかし、多様化する職業や業態、近年の物価高騰への対応などが求められる中で、より広範に下請側を保護する必要性が出てきました。そこで、こうした要請に応える形で下請法は改正され、名も「取適法(中小受託取引適正化法)」に改められて2026年1月より新たに施行となります。
今回の改正では、これまでは対象ではなかった企業間の取引でも適用範囲となったり、またこれまで以上に委託事業者(親事業者)が中小受託事業者(下請事業者)に行なってはいけない禁止行為などが追加・明示されています。
とはいえ、法務担当者ではない実際の取引現場においては、なかなか情報のアップデートが進んでいないのではないでしょうか。
本書は、ビジネスパーソンがこれを機に改めて現場の受発注ルールを学べる実務書です。1つのテーマは見開き2ページとなっているため、先頭からじっくり読むもよし、気になる項目だけさっと引いて調べるもよしの内容となっています。
「そもそも受発注取引とはどのようなものか」から始まり、中小受託事業者と委託事業者それぞれの視点からビジネス現場で起こりやすいケースを想定して解説します。
また、取適法の問題だけでなく、納品物の著作権譲渡の是非、残業規制による労働法との兼ね合い、フリーランス新法との関係などについても触れています。
さらに、「もし取適法侵害の疑いなどで調査が入ってしまったら?」といった喫緊の実務まで紹介していますので、業務の傍らに置いてお役立てください。
【目次】
第1章 いまさら聞けない受発注取引の大原則
第2章 いまだ「あるある」で困る? 受注側の対応・対策
第3章 気を付けたつもりが違法!? 発注側の心得
第4章 こんなときどうする? 現場で起きる取引のジレンマ
第5章 取適法違反トラブルへの対応実務
第6章 取引先による取適法の適用範囲を確認



