出版社内容情報
野生動物と人間の軋轢の背景には必ず何らかのかたちの餌付けが存在する。問題事例の検証・分析、餌付け規制への取組みと展望を述べる
畠山 武道[ハタケヤマ タケミチ]
小島 望[コジマ ノゾム]
高橋 満彦[タカハシ ミツヒコ]
内容説明
野生動物へ餌を与える行為は動物に親しみ、自然を保護する行為として肯定的に捉えられ、行き過ぎた事例があったとしても個人の趣味やモラルに帰され、問題視されることはほとんどなかった。しかし近年、餌付け行為が野生動物を人間の生活圏へ接近させ、動物の行動変化や感染症の蔓延、鳥獣害などの様々な問題を引き起こす原因となっていることが指摘されている。本書では、野生動物に餌を与えることによって生じる諸問題を「餌付け問題」と名づけ、自然環境への影響のみならず、人間社会への影響についても議論を行う。また、様々な事例を通じて、その整理と検証を試み、餌付け規制への取組みと展望を述べる。
目次
第1部 餌付け問題とは何か
第2部 餌付けによる生態系バランスの崩壊
第3部 餌付けによる疾病リスク
第4部 希少野生動物の餌付けに伴う問題
第5部 具体的な餌付け防止対策
第6部 餌付け問題の法規制と今後の展望
巻末資料 餌付けを規制する条例一覧
著者等紹介
畠山武道[ハタケヤマタケミチ]
北海道大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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