内容説明
2006年11月、海外でイヌに咬まれ、日本に帰国後狂犬病を発症し死亡する例が相次いだ。36年ぶりの国内患者発生に、狂犬病が決して過去の病ではないことを痛感した。現在日本には、狂犬病は存在しない。しかし、世界的には狂犬病は増加傾向にあり、年間5万5000人が死亡していると推定される。しかも、発症後の致死率は100%!今、この狂犬病が国内発生するのも時間の問題だと言ったら…?海外との往来の活発化、ペット目的など感染源となり得る動物の輸入増加や密輸、国内飼育犬のワクチン接種率の低下など、安全のバリアが破られる危険はいくらでもある。そう、狂犬病はまさにその隙を狙って侵入するのだ。本書では、まず狂犬病について概説したうえで、海外での実例を日本の現状に当てはめた10例の狂犬病発症のシミュレーションを提示する。そして、狂犬病という感染症に対する正しい知識の必要性、対策の再構築を訴える。
目次
第1章 狂犬病と人獣共通感染症
第2章 動物の狂犬病
第3章 ヒトの狂犬病
第4章 狂犬病ワクチンの開発
第5章 日本の狂犬病
第6章 海外の狂犬病事情
第7章 懸念される日本への再侵入とそのシミュレーション
第8章 狂犬病をリ・エマージさせない
著者等紹介
神山恒夫[カミヤマツネオ]
1946年7月7日、北海道札幌市生まれ。1969年、北海道大学獣医学部卒業。国立予防衛生研究所(現・国立感染症研究所)に就職。2007年3月、定年退職。専門は人獣共通感染症。獣医学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
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