感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
BLACK無糖好き
20
生き物としてのNATOの実像に迫る。注目したのは2003年から2014年までアフガニスタンでの国際治安支援部隊の指揮権を担った経験。加盟国間でのコミットメント度合いの相違や、不釣り合いなバードン・シェアリングの実態など様々な課題にどう向き合ったのかが詳細に著述されていて参考になる。ロシア・ウクライナ戦争への喫緊の対応や、欧州大西洋地域の外のパートナー諸国との関係などグローバルな活動、とりわけアジアへの関与も含めて、21世紀のNATOへの理解を深める意味では有益な一冊。2024/10/21
バーニング
7
つい最近トランプがNATOのアフガン派兵に関してイギリスのスターマー首相を激怒させる発言をしたが、たまたまこの本を読み進めていたことでトランプの認識がいかに間違っていたのかを具体的に理解することができた。元々対ソ連の枠組みであり、ドイツ(の再ナチス化)を抑えこむ手段として発足したNATOであるが、冷戦終結をきっかけとしてその役割が大きく変わる。東方拡大、旧ユーゴスラヴィア紛争への加担、そしてゼロ年代以降のアフガン派兵だ。こうした役割の変化が具体的にどのような意図と方法で行われてきたかを学べる一冊である。2026/01/28
蟹
3
アフガニスタンにおける経験がNATOを変化させたという指摘は非常に実感がある。また、NATOの東方拡大が実質的なコミットメントを欠く(前方展開に制約がある)ことなどは恥ずかしながら知らなかった。最近ではグリーンランドをめぐる欧米対立が耳目を集めているが、中東欧諸国の危機感もまた切実であり、場合によっては「二国間化」がさらに進行するのかもしれない。いずれにせよ、NATOにおける米国の存在は圧倒的であり、欧州諸国はいかに「受け身」であったかがよく分かる。ここからどこまで欧州が自律性を受け持っていけるか。2026/01/22
-
- 電子書籍
- 別冊Discover Japan - …




