強いアメリカと弱いアメリカの狭間で―第一次世界大戦後の東アジア秩序をめぐる日米英関係

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  • サイズ A5判/ページ数 464p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784805110928
  • NDC分類 319.105
  • Cコード C3021

出版社内容情報

勢力均衡と帝国主義の克服をめざすアメリカ「新外交」と東アジアの地域秩序はどのように衝突したのか、制度論から読み解く!

勝利した同盟はなぜ終焉したのか?
第一次世界大戦から遠く離れた東アジアで衝突する日米英三国の戦後国際秩序構想。日本外交が日英同盟からワシントン体制への移行を決断した過程を再検証する。

序 章 イントロダクション
第一部 日本外交の転換
第1章 対華二十一か条要求の後
第2章 転換をめぐる政策論争
第3章 ウィルソンと牧野伸顕
第二部 制度の解体
第4章 アメリカ国務省の再挑戦
第5章 勢力圏外交秩序の溶解
第6章 日英同盟の終焉
終 章 「強いアメリカ」と「弱いアメリカ」の狭間で

【著者紹介】
同志社大学法学部助教(有期)、博士(政治学)1978年生まれ。2013年4月より現職。

内容説明

勝利した同盟はなぜ終焉したのか?第一次世界大戦から遠く離れた東アジアで衝突する日米英三国の戦後国際秩序構想。日本外交が、日英同盟からワシントン体制への移行を決断した過程をいま、明らかにする。

目次

イントロダクション
第1部 日本外交の転換(対華二十一か条要求の後―日本外務省の政策構想の変容;転換をめぐる政策論争―アメリカの「新外交」攻勢とパリ講和会議方針の決定過程;ウィルソンと牧野伸顕―パリ講和会議における日米交渉)
第2部 制度の解体(アメリカ国務省の再挑戦―新四国借款団の設立をめぐる日米英の協調と対立;勢力圏外交秩序の溶解―日本外交の解答とその帰結;日英同盟の終焉―勝利した同盟はなぜ失われたのか)
「強いアメリカ」と「弱いアメリカ」の狭間で―ワシントン体制への国際政治過程

著者等紹介

中谷直司[ナカタニタダシ]
同志社大学法学部助教(有期)、博士(政治学)。1978年奈良県生まれ。2001年龍谷大学文学部史学科国史学専攻卒業。2008年3月同志社大学大学院法学研究科博士後期課程修了。同志社大学一神教学際研究センター特別研究員(PD)、日本学術振興会特別研究員(PD)などを経て、2013年4月より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

BLACK無糖好き

20
第一次大戦後の日英同盟の終焉と東アジアの新秩序建設に与えたアメリカの影響について、パリ講和会議からワシントン会議にいたるまでの英・米・日の外交交渉を詳細に分析し、新たな視点を提示した意欲作。先行研究が溢れるこのテーマにあえて挑むだけあって、著者自身が目指す研究の到達点の高みが感じられる。特にウィルソンの掲げる理念に代表されるアメリカの強い影響力と、同時に国際連盟への不参加というアメリカのコミットメントの脆弱さが、英国の外交に深刻なジレンマを及ぼしていた点を解き明かしたのはお見事。2020/05/09

バルジ

4
ワシントン体制に関する数多ある研究の中で特に服部龍二の「勢力圏外交継続説」を批判する一冊。本書では日英は「新外交」に反対したのではなく、むしろ所与の条件として受け入れていた。しかしアメリカの強いイニシアチブにも関わらず不安定な外交的コミットメントはイギリスをして「新外交」への躊躇を招来する。一方の日本は紆余曲折を経ながらも小村欣一の新外交呼応論が政策決定者レベルでも共有され、ワシントン会議までにその政策潮流は決定的となった。日英同盟廃棄に至る過程も日米英の相互作用を描き出し大変面白かった。2022/12/03

ワッキー提督

1
序章の先行研究の整理と6章の日英同盟終焉の研究が特に興味深い。2019/02/07

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