内容説明
『正法眼蔵』読解のコツと心構え。常識的な読み方では間違う語句、注目すべき点、成立事情などと共に、今・ここの生き方・死に方をやさしく説く。日本を代表する仏教書・哲学書である『正法眼蔵』―その研究の第一人者で、行学兼ね備えた著者が明かす、読み方のポイントと道元禅の要。
目次
諸仏如来―辨道話・行仏威儀・坐禅箴・現成公案・仏性
諸法の仏法なる―現成公案・摩訶般若波羅蜜
色是色なり―摩訶般若波羅蜜・仏性・虚空・洗浄
悉有は仏性―仏性・辨道話
身現円月相―仏性
参禅は坐禅なり―坐禅儀・辨道話・現成公案
人をつらざらんや―山水経
黄梅夜半の伝衣―行持・即心是仏・仏性・仏経
いづれの生縁か王宮にあらざらん―行持・一百八法明門
夢―夢中説夢〔ほか〕
著者等紹介
水野弥穂子[ミズノヤオコ]
1921年、東京に生まれる。東北大学法文学部卒業、国語学専攻。国立国語研究所研究員、駒沢大学教授、東京女子大学教授を経て、1987年3月、退任。2010年1月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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禿童子
39
岩波文庫『正法眼蔵』の校注者としてお名前を知っていたが、昨年2020年1月に逝去されたのは惜しいことである。難解をもって鳴る正法眼蔵も水野さんの説明で少し距離が縮まるような気がする。各章の冒頭に肝心のことが詰まっているので、読み過ごさないようにという注意が行き届いている。雑誌連載の文章をまとめたこともありずんずん読み進められるが、また最初に戻って何度でも読めばそのたびに新しい気づきが得られると思う。仏教とは何かという問いは一生かかって取り組むべき課題であることを教えてくださるまたとない良書だと感じる。2021/02/27
魚京童!
13
『正法眼蔵』は日本人である道元禅師が日本人のために、日本語で説かれたものです。2024/07/07
Go Extreme
2
基本教義:仏性 坐禅 布施 不貪 自受用三昧 行仏 報仏 諸仏 妙法 単伝 道元禅師の思想:普遍仏性 無仏性批判 仏の人間性 独参 重伝統 禅の実践 修行の成果 教義継承 禅師の教え 中国伝播と融合:釈迦伝承 中国仏教 文化融合 祖師の系譜 東アジア仏教 嶺南人問題 歴史的展開 独自形態 地域受容 修行と実践:坐禅の意義 心の静寂 真理探究 自己認識 公案 禅問答 体験的悟り 内省実践 仏教的生活 現代との接点:現代仏教 精神的支え 教え適用 人間成長 内面深化 ストレス対処 未来展望 普遍価値 時代超越2025/03/30
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