内容説明
「般若」―それは「空」を悟る智慧であり、諸仏を生み出す「母」でもある。弥勒菩薩が説き無著が伝えたとされる般若経の注釈書=『現観荘厳論』。それはインド・チベットで多くの人に学ばれ、やがて「般若学」と呼ばれる教理学を形成した。密教の修行においても不可欠とされたその「般若学」の真髄を、チベット仏教研究の第一人者である著者が、重厚な語り口で説き明かす!
目次
序論
1 一切相智
2 道種智
3 一切智
4 一切相現等覚
5 頂現観
6 漸現観
7 一刹那現等覚
8 法身
著者等紹介
田中公明[タナカキミアキ]
1955年(昭和30年)、福岡県八幡市(現北九州市八幡東区)生まれ。1979年東京大学文学部卒(印度哲学専攻)。1984年同大学大学院博士課程満期退学。東京大学文学部助手(文化交流)を経て、現在、(公財)中村元東方研究所専任研究員、慶應義塾大学講師(非常勤)、利賀ふるさと財団「瞑想の郷」(富山県)主任学芸員、ハンビッツ文化財団(韓国・ソウル)学術顧問、チベット文化研究会副会長。文学博士(2009年、東京大学大学院)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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