内容説明
なぜ、人が捨てた布を捨ってきて、つづり合わせて作った袈裟が最上なのか。―それは、人間の執着を全く離れているから。道元にとって袈裟は「釈尊の皮肉骨髄」であり、「仏身であり、仏心」であった。そんな袈裟の重大さ・功徳、種類・かけ方・縫い方等々を説き、袈裟への信仰があふれた巻を、道元研究の第1人者にして、お袈裟を縫う会で多くの人々を指導してきた著者が、綿密な訳と、懇切な注・解説で紹介する。附録「お袈裟を縫うことから」「お袈裟(絡子)の縫い方」。
目次
序 正伝の袈裟を求めて(『正法眼蔵』と袈裟;正伝袈裟の裁縫;道元禅師のお袈裟;「袈裟功徳」巻の示すもの)
正法眼蔵第三 袈裟功徳(仏々祖々正伝の衣法;袈裟はふるくより解脱服と称ず;この仏衣仏法の功徳;袈裟ハ言ク三衣有リ ほか)
著者等紹介
水野弥穂子[ミズノヤオコ]
1921年東京に生まれる。東北大学法文学部卒業、国語学専攻。国立国語研究所研究員、駒澤大学教授、東京女子大学教授を経て、1987年3月、退任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- エロティシズム 中公文庫