内容説明
長年『起信論』と諸注釈書の研究に携わってきた著者が、その根幹である如来蔵説の定義そのものを見直し、衆生が仏を蔵するのでなく、衆生が仏に包まれ見守られつつ無限の菩薩行を実践すべきことを説いたという、新たな視座から本論の原意を浮き彫りにする。
目次
『大乗起信論』解釈(論題;著者;帰敬偈;本論;流通偈)
『大乗起信論』解題(『大乗起信論』の教えとその変容;テキスト論について;先学の解釈との相違とその根拠;『起信論』の所摂義としての如来蔵説;五注釈書の特色について)
『大乗起信論』原文・訓読文
著者等紹介
吉津宜英[ヨシズヨシヒデ]
1943年、広島県生まれ。1971年、駒澤大学大学院人文科学研究科仏教学専攻博士課程満期退学。1980年、『阿毘達磨倶舎論索引』の共同研究により平川彰博士等と日本学士院賞を受賞。1984年、駒澤大学仏教学部教授。1992年、博士(仏教学)。2001年、駒澤大学仏教経済研究所所長。2014年1月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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